外国人漫画家を表彰する第一回「国際漫画賞」決定
2007年07月03日 08:00
外務省は6月29日、海外で活躍する外国人の漫画家を表彰し、日本国内の漫画家や漫画業界と交流を深めてもらおうとの趣旨で設立された「国際漫画賞」の第一回作品を決定し、その各賞を発表した(【発表リリース】)。また7月2日にはその受賞式が開かれた。
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「国際漫画賞」は日本の新しい文化(アニメや漫画など)を外交へ活用しようという動きの一環によるもので、「漫画」を文化交流の架け橋にしようというもの。【「漫画のノーベル賞のようなものにしたい」麻生外相が「国際漫画賞」の創設を発表】にもあるように、麻生外相自らが率先して作ったような賞で、外相いわく「漫画のノーベル賞のようなものにしたい」と位置づけている。
今回の賞には26か国・地域から146作品の応募があり、最優秀賞たる国際漫画賞1作品、奨励賞3作品が選ばれた。受賞作品は次の通り。
■国際漫画賞(最優秀作品)
作家名:李志清(Lee Chi Ching/43才/中国(香港))
作品名:孫子兵法(Sun Zi's Tactics)
■奨励賞(その他の優秀な3作品)
作家名:KAI(中国(香港)/28才
作品名:十五二十(1520)
作家名:Benny Wong Thong Hou(マレーシア/30才)
作品名:Le. Gardenie
作家名:Madeleine Rosca(オーストラリア/26才)
作品名:Hollow Fields
麻生外務大臣は受賞式の中で、「日本独特のジャンルの漫画は、国境を越えて世界各地で愛されている。今回の受賞者によって、漫画がますます世界の懸け橋になることを期待している」と、今賞への期待を語った。
これらの受賞作の作者たちは国際交流基金によって10日間招聘されており、日本滞在中に、日本の漫画家や業界関係者らと交流し、日本の文化に触れてもらう予定になっているという。
「何かと分かっている」麻生大臣の肝いりともいえる今回の「国際漫画賞」が、思惑通り世界に認知され、「漫画のノーベル賞」の地位を獲得できるよう、今後の展開に期待したいところだ。
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