野村證券が『セカンドライフ』に参入、情報発信拠点「NOMURA CUBE」を設置
2007年07月14日 19:30
【野村證券(8604)】は7月13日、多人数同時参加型ネッワークコミュニケーションツール【セカンドライフ(Second Life)】内において、情報発信拠点「NOMURA CUBE」を開設すると発表した。日本企業の『セカンドライフ』への進出が相次いでいるが、日本国内の銀行・証券会社としては初の参入となる(【発表リリース、PDF】)。
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『セカンドライフ』は多人数同時参加型コミュニティシステムとしては他に先駆けて「サービス内で創造したコンテンツの版権を製作者のものとする」「実際の通貨との兌換性を持つゲーム内通貨を流通させ、取引システムを整備する」などの仕組みを取り入れ、ビジネスの場としても十分に通用するバーチャルワールドとして提供された。日本でも数多くの企業が英語版の段階で先行参入し、日本語版のスタートと日本人が多数参加することが待ち望まれていたが、先日ついにそれが実現し、今後日本人ユーザーの参加が増加することが想定される(関連ページ:【『セカンドライフ』日本語版スタート】)。
野村證券が今回設立した「NOMURA CUBE」は、同社のバーチャル店舗の一つとして主にサービスに関する情報などを提供し、告知機会の充実を図る。ウェブサイトとの連動を含め、具体的には次のようなことを行うという。なお「住所」はBizIsland(158.197.25)。
・擬似ポスターによるサービスなどの告知
・擬似タッチパネルを利用した様々なサービスなどの告知
・擬似セミナーによるショートプレゼンテーション(ウェブサイト連動、8月末開始予定)
・着信メロディーダウンロード(QRコード連動)
・セカンドライフ内ノベルティの配布
内部に設置されたタッチパネル。具体的にどのようなサービス告知が行われるのか、今のところは不明。
セミナールーム入り口。どのようなセミナーが開催されるのだろうか。
なお野村證券では同じような考えに基づき「NOMURA CUBE」を『セカンドライフ』だけでなく、駅やショッピングセンターなど現実社会においても同様のデザインで展開していく予定だとしている。
野村證券というと赤字に白抜きの文字デザインが頭に思い浮かばれるが、『セカンドライフ』内の「NOMURA CUBE」もまさにその二色で統一されている。ぱっと見でも「あ、野村證券の建物かな?」というイメージがあり、好感が持てる。
「NOMURA CUBE」内で開催予定のアクションは、情報伝達がメインで普通のウェブサイトでも出来そうなことが多い。だだ、「擬似世界体験サービス」という『セカンドライフ』の特徴を活かし、擬似セミナーやプレゼンテーションが行われる予定なのは非常に興味深い。野村證券ならではの「濃い」「役に立つ」証券・金融関係のセミナーが、わざわざセミナー会場に足を運ばなくとも体験できる。これだけでも「ありがたい」と感じる人も多いだろう。サイト上で動画を流すよりもインタラクティブ性に富んだ、リアルなバーチャルセミナーが開催できるに違いない。