夏のボーナス平均は83.7万円、トップは任天堂の169万4060円
2007年07月18日 06:30
【日本経済新聞】は7月16日、7月3日時点の日本国内における各企業(上場企業と有力非上場企業)の夏のボーナスに関する調査結果を発表した。それによると夏のボーナスの平均額は83万7036万円で、新聞・放送業界をのぞく支給額ランキングでは[任天堂(7974)]が169万4060円でトップについた。任天堂は8年連続のトップだという。
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今調査は上場企業と有力非上場企業を対象にしたもので、4465社中790社が集計可能なデータとして回答、そのデータを元にランキングが形成された。
全体における夏のボーナス支給平均額は税込みで83万7036円。これは前年同期比で2.52%の増となる。2006年における前年(2005年)との比較では1.44%増だったため、差し引き1.08ポイント増加率が上がったことになる。
元記事では各業種別にランキングや傾向が掲載されているが、ざっとまとめると次のようになる。
・業績連動性の傾向が強い。
・製造業では電気、自動車が上昇率顕著、鉄鋼や紙業界はマイナス。
・非製造業では不動産、レジャーがプラス。
・上昇業界内でも伸びが著しいところもあればマイナスのところもある。
・同社内でも業績によって額に差が開いている。
また、業種別、個別企業別トップ5を抽出すると次のようなリストになる。
■業種別ベスト5と平均額(税込み)
1位……不動産・住宅(121万4250円)
2位……鉄鋼(108万8839円)
3位……マスコミ・出版・広告(103万2706円)
4位……自動車・部品(101万5581円)
5位……通信(101万2397円)
■個別ベスト5(税込み)
1位……任天堂(169万4060円)
2位……トヨタ自動車(143万円)
3位……ホンダ(134万7000円)
4位……新日本製鉄(124万5000円)
5位……積水ハウス(123万3000円)
※個別は新聞、放送業を除く
個別ランキングになぜか「新聞、放送業」が除かれているが、その理由は一切かかれていない。回答した企業そのものが少ない(それぞれ4社のみ……しかし不動産も5社のみなのだが)からなのか、それとも何か他に理由があるのか、当方には分からない、ことにしておく。
正社員と非正社員(アルバイト、パート、契約社員)との賃金の差は、月ごとの手取りよりも各種手当て、そしてボーナス(賞与)によって決定付けられるという話を良く聞く。少々前にネット界隈で流行った、コラージュ漫画による【フリーター問題】でも力説されていた話だ。
今回掲載されていた額はあくまでも「夏の」ボーナスの話。業績がそれなりにしっかりしている「上場企業」あるいは「有力非上場企業」なら、これと同等の額が冬にも支給されると思ってよいだろう。つまりこの2倍の額が毎月の給与以外に年間で支給されることになる。
正直、羨みたくなる額であることは否めない。しかしこの額が多いと見るか少ないと見るか、その判断は千差万別といえよう。リスト内外には厳しい競争環境の中、必至に経営努力を続け業績を上げた企業の姿も少なくない。それらの企業を支えてきた構成員にそれなりの報酬で報いるのは当然といえるからだ(もっとも毎月支払給与ではなく賞与を上げるのは、業績が下降線になった時に調整しやすいからなのだが)。
単に高額のボーナスをうらやましく思うだけで終わるか、「それくらいの額をもらえるよう、会社に貢献するぞ」「仕事を頑張るぞ」とモチベーション向上の材料にするのか。それは一人一人の判断にお任せすることにしよう。
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