携帯電話ビジネスは成長続く、前年比29%増の9285億円に・特に商品売買部門が急拡大

2007年07月26日 08:00

モバイルイメージ【総務省】は7月25日、携帯電話インターネット上の「公式サイト」で展開されているビジネス(モバイルビジネス)に関する2006年分の調査結果を発表した。それによると2006年末の段階でモバイルビジネス市場はコンテンツとコマース(商用売買部門)を合わせて9285億円に達しており、前年比で2061億円(29%)も増加していることが明らかになった(【発表リリース】)。

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今調査は総務省の依頼を受けた、モバイル事業の関連企業が参加している任意団体のモバイル・コンテンツ・フォーラムが実施したもの。事業者や団体などへのヒアリング、各種発表資料などがら集計されている。

モバイルビジネス市場そのものは2006年で全体で前年比2061億円プラスの9285億円に達し、計測を開始した2002年から順調な伸びを示している。

モバイルビジネス市場全体の動向
モバイルビジネス市場全体の動向

特に商用利用、コマース市場の伸びが著しいのがわかる。

モバイルコンテンツ(サイトなどの内容)部門では、一世を風靡したものの現在は「着うた」にその座を奪われつつある「着信メロディ」系が前年比20%減と大幅にシェアを縮めているものの、その他の部門「着うた」「モバイルゲーム」「その他」は前年比20%後半から40%プラスと順調に成長を続けている。

一方、コンテンツ部門以上に成長著しいのがコマース部門。要は携帯電話でモノを買ったりサービスの注文をする部門。物品の購入以外に証券会社のサイト経由で株式を売買することも含まれる。

モバイルコマース市場の動向
モバイルコマース市場の動向

特に物販系(実際に商品を売買する)のサービスの伸びは凄まじく、前年比68%増の2583億円に達している。


今回総務省が発表した市場動向は、あくまでも各携帯電話キャリアが認めている「公式サイト」のみの話。例えば【躍進続けるモバゲータウン、認知度は半年で5割から7割にアップ】で紹介したモバゲータウンなど、ヒットサービスの中には公式サイトでないものも多い。また携帯電話を利用したオークション、携帯電話を対象とする広告・プロモーション市場も今回の調査の対象外。これらをあわせれば、1兆円は楽に超えているものと思われる(ちなみに2006年における携帯電話向け広告費は390億円だそうな)。

パソコンをほとんど使わず、インターネットへの窓口端末として携帯電話のみを利用するユーザーも増えている。携帯電話自身の性能もよくなり、「持ち運びが出来る」携帯電話ならではの利点を活かし、さまざまなサービスが生まれ、利用者のニーズに応えようとしている。

直接売買をアシストするコマース部門はもちろんのこと、他の部門もあわせ、今後も携帯電話ビジネスは躍進を続けるのだろう。携帯電話そのもの(ハード)の普及率は以前のような急成長を続けることは難しいが、今後は提供される各種サービス(ソフト)の部門がハード部門を補完するほどの成長を果たすに違いない。

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