世界の格付けを無料で提供、対象銘柄は1万2000・格付け情報サイトROGSIスタート
2007年07月03日 08:00
投資格付け情報などを提供しているブレインフォースは7月2日から、世界10市場、上場株式1万2000銘柄の投資効果に関する格付けを無料で提供する格付けサイト【ROGSI】のサービスを開始した(【発表リリース】)。
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「ROGSI」では「株式投資に、安全性と客観性を提供する」をポリシーに、投資の基準指標としてもらえるよう、株式投資の投資効率に関する格付け情報を提供している。対応言語は日本語意外に英語、中国語。網羅している市場は現在10市場、1万2000銘柄。東証の一部・二部はもちろん、マザーズ、ヘラクレス、ニューヨークのNYSE、ナスダック、ロンドンLSE、そして中国の上海、深セン、香港を対象としている。
トップ画面。主要指数やランキングなどが表示されている。
各銘柄ごとに提供される情報は証券コード(シンボル名)や業種、各種株価や出来高、配当利回り、所属するマーケットそのものの動向、そしてその銘柄のトレーディングランクとアビリティランク。
銘柄別の情報概要。サンプルはマクドナルド(NYSE)。
「トレーディングランク」は現在の株価が割安か割高かを7段階で示したもの。「アビリティランク」は超短期(デイトレ)・短期(1日~3か月)・中期(3年~1年)・長期(1年以上)の投資スタンスで考えた場合その銘柄はどのような格付けを与えられるかを示している。リリースによればこれらの格付けは「財務諸表」から企業の客観的価値、「チャート」より銘柄に対するマーケット心理、「マーケットとの相関性」から銘柄のマーケットにおけるポジションをそれぞれ分析して行われているため、安全性と客観性に優れているとのこと。
例えば「アビリティランク」なら「安全指数」「配当利回り」「一時的下降回避指数」「一時的上昇指数」の5要素からレーダーチャートを構築し、ランクを決定していく。
マクドナルドのアビリティランク。
ざっと使って見た限りでは、「格付けデータの確証度・信頼性」については未知数だが、それなりに的を射ているような印象はある。信頼がおけるものであるかどうかは今後使ってみて見極めるしかないが、リリースにあるように各種客観的データから導き出されているのであれば、それなりに期待しても良いだろう。少なくとも一部格付け会社のように、「手前でごっそり仕込んでから格付けを挙げて買いあおり値をつり上げ、頃合を見て売り抜けて利ざやを稼いで格付けを下げる」というような、ポジショントークやちょうちん付けだか格付けだか分からないようなことをすることもあるまい。
ただ、色々と内部的な処理をしているためか、全般的に処理が遅いのが気になった。また、検索・ランキング機能がまだ弱く、例えばランキングはごく一部しか表示されないなど(検索結果画面から、各市場ごとに格付けによるソートは可能)、今後改良して欲しい部分も多々見受けられる。
しかし現状でも銘柄を具体的に指定すればその企業のデータは閲覧できるため、例えば他のスクリーニングで選んだ銘柄の確証度を確認したり、現在の手持ち銘柄の評価をチェックすることはできる。
今後の機能追加改善に期待しつつ、大いに利用したいサイトといえるだろう。
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