給与平均先月比マイナス0.6%・6か月連続で減少

2007年07月03日 08:00

株式イメージ【厚生労働省】は7月2日、5月分の毎月勤労統計調査速報を発表した。それによると5月の全国の勤労者の現金給与総額は、前年同月比0.6%マイナスの27万4091円となった。これは昨年12月から6か月連続してのマイナスとなる。一方総労働時間はプラス0.9時間となり、「仕事は増えて賃金には反映されるどころか逆に減っている」という構造が見え、景気の回復が世間一般には反映されていない状況がうかがえる(【発表リリース】)。

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今調査は全国の従業員5人以上をかかえる事業所3万3000件ほどを対象に行われたもの。

給与の総額である「現金給与総額」は次のような構成で計算されるが、それぞれの具体的な平均値及び前年同月比は次のようになる。

「現金給与総額」(27万4091円/-0.6%)
 = 「所定内給与(基本給)」(24万8995円/-0.1%)
  +「所定外給与(残業代)」(1万9323円/+1.1%)
  +「特別に支払われた給与」(5773円/-19.8%)


給与総額は6か月連続、基本給は13か月連続で減少している。効率化・コストダウンという名の従業員への支払削減が行われ、その分を残業代で補っているが補いきれない様子が想定できる。

また、事業所の規模別で今年の現金給与総額の動向を見てみると、全体では-0.6%なのに対し30人以上の中規模以上の事業所では-0.1%に留まっているなど、規模の大小による賃金動向に違いが生じていることが分かる。所定外労働時間(残業)が1.0%プラスの10.6時間となっていることからもその動きが分かる。

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