アマゾンジャパンではこれまでにも、各商品について利用者の投稿コメントを掲載したり、そのコメントへの評価をしてもらうなど、CGM(Consumer Generated Media、利用者が内容を創って行くメディアのこと)的な要素を付加していた。利用者に積極的に参加し活用してもらうでサイトそのものの魅力と情報量を増やし、一層魅力を増やしていこうという考えである。

今回確認された「カスタマー画像(イメージ)」は、これまでのコメントやコメント評価からさらに一歩進んだもので、ビジュアル的な面からアマゾンの情報量を増やす効果がある。特にアマゾンはジャンルによっては商品情報がほとんど掲載されていない場合もあるため、利用者の積極的な投稿次第では、大いにアマゾンそのものの便宜性が高まる可能性を秘めている。

画像のアップロードは各端末から直接ファイルを転送する形で行う。URLでの指定は出来ない。画像形式はJPEGで4メガ未満。サイズは縦横とも60～2500ピクセル。

アップロードした画像にコメント(キャプション)をつけるだけでなく、画像内部の特定ポイントをマウスで指定した場合、吹き出しによるコメントを追加することもできる。画像内の解説を必見ポイント単位で行いたい場合に役立つ。

実際に投稿が済むと、しばらくしてその商品の説明に「*枚のカスタマーイメージを見る」が追加される。それをクリックすると利用者が投稿したその商品の画像を閲覧できるようになる。

実際に、『鉄道コレクション4』について画像を投稿したようすを上部に写真で説明してみたが、ごく普通の画像アップローダーと同じ感覚で気軽に投稿が行える。さらに、通常のキャプション的コメント機能に加え、画像内の特定部分を指定すると表示される「エリアキャプション」機能もあるなど、ツボをついた要素もある。また、画像はコメント同様に他の利用者から投票を受ける仕組みも用意されているようだ(レビュワーランキングには影響しない)。ちなみに画像の著作権はアマゾン側に譲渡されることなく、引き続き権利保有者が所有することになる。

この「カスタマーイメージ機能」はまだ試用段階にあるようで、インターフェイスに多少の難があることや、「商品と関係ない宣伝をはじめとする問題がある画像はアップロードできない決まりになっているが、それをシステム側がチェックし切れるのか」などの疑問点もある。違反した場合はアカウント削除もありえることを考えると、リスクを負ってまで違反行為をするかどうかは疑問だが、可能性はないとはいえない。似たような仕組みを先行導入している【あまとも】でも問題視されている点なだけに、今後アマゾン側の対応が注目される。

だがうまく管理が行えれば、アマゾンジャパンのサイトの魅力がますます増え、使いやすくなることだけは間違いない。今後この仕組みが正式発表され、多くの人が利用することを期待したいものだ。

(最終更新:2013/09/08)