苦境の中での株式取引は女性の方が上手!? ここ一年で女性投資家の利益率が向上
2007年06月22日 06:30
【野村證券(8604)】のネット証券子会社である【ジョインベスト証券】は6月21日、インターネットにおける株式取引の意識と実態に関する調査結果を発表した。それによると2007年における個人投資家の平均損益額は2006年と比べると大きく額を減じている一方、女性に限れば逆に利益を増していることが明らかになった。「堅実な投資」を心がけている傾向が強い女性陣の方が、このような投資環境においては強いことがうかがえる。
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今調査はインターネット証券口座を持ち、株取引の過半数をネット上で行っている人から1000人を選んでネット上で行ったもので、調査日は5月25日から28日。男女比は68.9対31.1で、平均年齢は40.4歳。
同等の調査を行った2006年と比較した場合、2006年では投資家全体で平均86.4万円の利益が上がっていたものの、2007年ではその額を大きく減らし27.7万円にまで落ち込んでいる。全般的に「過去一年はプラス」という人は昨年調査時の60.0%から約半分の33.2%で半分に減り「過去一年はマイナス」という人が昨年調査時の19.6%から30.1%と5割り増しに増えていることから、過去一年の相場展開が(個人投資家の多くにとって)「難しかった」ことがうかがえる。
具体的な損益額。何とかプラスマイナスゼロを保てた人や、マイナスになった人が昨年調査と比べて増えているのがわかる。
一方、性別で振り分けて見てみると、男性は昨年の110.9万円から18.5万円と大きくその値を減らしているのに対し、女性は逆に39.0万円から50.4万円と増えているのが分かる。調査の他の部分で女性の投資スタイルとしては「銘柄は少なめ、株主優待や配当を重視、商品・サービスの売行きや評判を参考にする、取引回数は少なめ」などが統計データとして明らかにされており、このスタンスが結果的に昨今の相場展開において大きくプラスに働いたものと思われる。
個人の投資への考え方や運用資金、その他各種状況・条件で投資方針を変える必要があるのはいうまでもない。しかし実際に「成果」が出ている以上、今回の調査結果にもある「女性特有の投資傾向」を見習う、少なくとも検討する必要があるのかもしれない。
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