【更新】「訪問販売は全部クーリングオフ対象」特定商取引法改正へ

2007年06月20日 06:30

[読売新聞]などが伝えるところによると甘利明経済産業相は6月19日の閣議後の記者会見の中で、穂運販売や外国語教室、電話販売などを規制する特定商取引法を根本的に改正することを明らかにした。社会情勢の変化のたびに法律を改正していたのでは、効果があまり認められないため。来年の通常国会に改正案を提出する方針とのこと。

スポンサードリンク

先に【「みそ・しょうゆの押し売り」も特定商取引法対象に】でも報じたように、特定商取引法では先日商品取引市場における証拠金取引や、「みそ・しょうゆの押し売り」などに対し、同法律の規制対象商品として追加した。しかし問題業者はこのような指定商品をチェックした上で、そのリストにない商品を選んで訪問販売をするため、「新たに問題のあった商品をリストに追加」「リスト外の商品で訪問販売をして消費者とのトラブル」「その商品をリストに追加」といういたちごっこが続いていた。

そこで今回表明された改正案では、「保険業法や薬事法など他の法律が規制対象としている物品・サービス以外はすべて対象にする」方針で検討されているという。つまり、大部分の物品やサービスが特定商取引法の対象となり、一定期間内ならば契約を解除できる「クーリングオフ」の対象となるなど、法律の庇護を受けることがてきる。

さらに先日から問題視されている[NOVA(4655)]のように、消費者との問題の多い行為について差止請求を消費者団体にも認める「消費者団体訴訟制度」も合わせて導入する。この制度の導入で個人ベースだけでなく各方面で啓蒙活動・消費者保護を行っている団体が随時問題行為に対し訴訟を起こすことができるようになる。

高齢化社会の到来や情報の多角化などで商品も複雑なものになり、訪問販売などで問題業者が消費者から言葉巧みに理不尽な契約をもぎ取り、消費者が後に頭を抱えるという事態は増加する傾向にある。今回の法改正がそのような「善意ある消費者」の保護に少しでも役立つよう、抜本的で効果のあるものであることを願わずにはいられない。


(最終更新:2013/08/20)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ