気象庁、現在ラニーニャ現象が発生中と発表・猛暑の予感!?
2007年06月12日 08:00
【気象庁】は6月11日、エルニーニョ現象と共に異常気象の発端として名を知られている「ラニーニャ現象」について、5月の段階ですでに発生しているらしいとの監視速報を発表した。複数の状況の判断からラニーニャ現象の特徴が観察できたとしている(【発表リリース】)。
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「ラニーニャ現象」とは、似たような言い回しでよく耳にする「エルニーニョ現象」とは逆の現象で、南アメリカ北部の西側、東太平洋の赤道部分の海面水温が平年を下回る現象(エルニーニョは上回る現象)。先の観測では早ければ5月ごろからラニーニャ現象が発生するとしていたが、今回の発表でそれが裏づけられたことになる(【関連ページ】)。
リリースによれば現在発生しているラニーニャ現象は今秋まで続く可能性が高いと見られているという。夏にラニーニャが発生すると梅雨が短くなり夏は太平洋高気圧の活性化で大変暑く、冬は逆に非常に寒くなるといった、季節の気温の高低が激しくなるという傾向がある。最近では2005年秋から2006年春にかけて発生し、インドやモンゴル地域などで干ばつ、アジア地域などで低温、日本でも豪雪などを引き起こした、とされている。
今年は体感している人も多いだろうが暖冬で、冬の降雪量が少なかった。さらに春以降も雨があまり多くない。国内ダムの一部では早くも渇水状態が報告されている。気象庁の観測と統計データから推測される推論が正しければ、今年は猛暑で水不足という、ある意味夏らしい、ある意味大変な夏となりそうだ。
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(最終更新:2013/08/20)
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