日経平均株価が上がると翌年のサラリーマンのこづかいもアップ!

2007年06月10日 19:30

株式イメージ先に【サラリーマンのおこづかいは月4万8800円・前年度比+3300円】でお伝えした、GE Moneyが6月7日に発表した【サラリーマンのお小遣い調査結果】によると、「日経平均株価の変動がサラリーマンの平均小遣い額の変動に一年先行している」推測が成り立つことが明らかになった。

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この調査は1979年以降ほぼ毎年GE Moneyが男性サラリーマンを対象に実施している、定点観測的調査。高度経済成長期が終わった直後からバブル経済期、バブル崩壊期、ITバブル期とその崩壊期、「失われた10年期」などをほぼ網羅している。

今回発表された2007年度版レポートには、各年における日経平均株価とその年に調査したサラリーマンの平均小遣い額の推移がグラフ化されているのだが……。

サラリーマンの平均小遣い額推移と日経平均株価(各年の終値)。太線が平均小遣い額、細線が日経平均株価。
サラリーマンの平均小遣い額推移と日経平均株価(各年の終値)。太線が平均小遣い額、細線が日経平均株価(クリックして拡大)。

何らかの理由で調査が行われなかった1991年・1993年・1994年は日経平均株価のデータも抜けているが、それを差し引いて考えても「日経平均が上下に大きく動くと、その翌年に同じような動きがサラリーマンの平均小遣い額にも現れる」のが分かる。

日経平均株価のETFなどからサラリーマンのお小遣いが抽出されているわけではないので直接の関係はないだろうが、これは恐らく例えば上昇局面なら

「景気が良くなる」
「日経平均株価が上昇する」
「家計の上での『好景気感』が上昇し、また実際の給料も上がる」
「お小遣いを増やしてもらえるようになる」


というような、「景気の好転」に伴う経済の好循環がサラリーマンの小遣いにも大きく影響しているものと思われる。

また、日経平均の変動から一年遅れてサラリーマンの小遣いに動きが見られるのは、「株価は景気に敏感だが、景気動向がサラリーマンの小遣いに反映されるまでには時間を要する」ことと、「株価は現状の景気や企業動向に対し、半年から一年先行した値を示している」ことが大きな要因として考えられる。逆に考えれば、日経平均株価は日本の経済の動向や、果ては「サラリーマンの小遣いの額の上下」を先行していることになる。

まったく投資に興味がなく「日経平均がどうだろうと自分には何の影響もないネ」と考えている人も、実は間接的ながらその動向が、自分自身の小遣いにも影響を及ぼしているのかもしれないことを頭に入れておいた方がよいだろう。そして株価全体が上昇局面にあるのなら、「これで景気が良くなれば小遣いも……」と期待に胸を弾ませてもよいかもしれない。

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