セブン&アイ、赤ちゃん本舗買収で調整・NHK報じる

2007年06月08日 08:00

株式イメージNHKは6月8日朝、【セブン&アイホールディング(3382)】が子育て世代の取り込みを目的とし、ベビー用品専門店の【赤ちゃん本舗】を買収してグループの傘下におさめる方向で調整していることを報じた。

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赤ちゃん本舗は全国各所に70店舗あまりをおくベビー用品専門店では第二位の勢力を誇る(ちなみに第一位は西松屋チェーン、第三位は【トイザらス(7645)】)。しかし少子化の影響で売り上げが伸び悩み業績が低迷している。NHKでは関係者の話として「赤ちゃん本舗の株式の過半数を大株主から買い取って子会社化し、傘下におさめる方向で最終調整をしている」と報じている。

セブン&アイとしても今回の買収で、他の世代と比べてコンビニの来場割合が少ない20代から30代の子育て世代を呼びこむきっかけとすると共に、その方面で企画から販売までのノウハウを持つ赤ちゃん本舗の経営資源を活かし、商品開発などにも役立てる狙いがあるとしている。

スーパーやコンビニなどの小売業者は売り上げの低迷が深刻で、今回のような「特色ある専門店をグループに取り込んで広い顧客層をカバーしよう」という動きは今後ますます加速するだろうと伝えている。

赤ちゃん本舗では昨年12月に【タカラトミー(7867)】との間で資本業務提携を結び、第三者割当増資分の50万株をタカラトミー側が引き受けて持分法適用会社となる予定だった(【発表リリース、PDF】)。しかし4月に入りこの提携についての内容を見直すことが発表され、今後の動向に注目が集まっていた(【発表リリース、PDF】)。

今回の報道について現在セブン&アイ、タカラトミー、赤ちゃん本舗いずれからも正式な発表は行われていない。しかし報じられている内容(セブン&アイが子育て世代に興味を持ち、重点顧客対象として検討しているなど)は納得のいく話であると共に、非常に興味深い内容ともいえる。

報道では「過半数の株式を取得」とあるが、以前のリリースを見る限りでは赤ちゃん本舗の株式は8割以上が自己株と関連会社(赤ちゃん本舗経営研究所)が取得しており、少なくともこれらから3割は買い取る必要がある。タカラトミーとの業務提携ともあわせ、どのような事業・資本提携が行われるのか、本日以降の正式発表が気になるところだ。

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