「新社会人の88%は非喫煙者」「吸わないのは身体に悪く、お金がかかるから」新社会人の禁煙に関する意識調査まとまる
2007年06月04日 06:30
【ジョンソン・アンド・ジョンソン】は5月24日、禁煙啓蒙活動の一環として4月から5月にかけて今春に就職した新社会人男女500人(20歳~25歳)を対象に「喫煙に関する意識調査」をインターネット上で実施、その結果を発表した。それによると調査対象の新社会人の88%が非喫煙者であることや、たばこを吸うサラリーマンやOLには良いイメージを抱いていないことなど、少なくとも新社会人には「たばこ離れ」の傾向が明らかになった(【発表リリース】)。
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●新社会人の喫煙者は12.0%
今調査結果からはさまざまな傾向が見うけられるが、特に気になるのは「喫煙の経験があるか」という問いに対する答え。
これまでに喫煙の経験は?
過去に吸ったことはあるが現在は禁煙している人が12.2%いるが、現在に至るまで一度も吸ったことがない人が3/4の75.8%を占めている。合わせると88.0%が「現在は吸っていない」であり、新社会人の喫煙者は12.0%に過ぎないことが分かる。
では一度もたばこを吸ったことがない人はどうして吸わないのか。その問いには「身体に悪い」がもっとも多く65.2%を占めた。ついで「お金がかかる」が53.0%、「髪や服ににおいがつく」51.2%などと続く。単に「興味がない」と答えた人は31.9%だった。
社会人全体からするともう少し喫煙率は高いように思われるのだが、少なくとも新社会人の段階では違ったようだ。ただし、【男性の喫煙率40%を切る・厚生労働省調査から】でも紹介したように、30代で喫煙率がもっとも増え、以後は「あらためて禁煙を目指す」というデータが出ていることから、現段階では禁煙していても(あるいは一度も吸ったことが無くとも)これから喫煙する人が増えてくると思われる。
●たばこの効用は「ストレス解消」「リラックス効果」、害は「自他共に健康にマイナス」「におい」
それでは科学的見地は別として、たばこの効用と害についてどのような考えを持っているのか。それぞれについてたずねたところ、効用は「ストレス解消」「リラックス効果」「コミュニケーションに役立つ」が上位を占めた。一方害は「自分の健康を害する」「周りの健康を害する」「匂いが洋服や髪の毛につく、体中からにおう」などがそれぞれ上位3項目を占めた。
たばこの効用(上)と害(下)に関する考え(複数回答)。
効用、害それぞれ、科学的見地や検証、経験則などから明らかにされている項目が上位に来ており、啓蒙活動が色々な意味で進んでいることがうかがえる。一方、元々たばこを吸わない、あるいは喫煙している人が9割近いデータが出ている母群からの調査結果だから仕方ないのだが、概して効用よりも害の方が回答率が高いのが分かる。
統計データを逆に読めば「たばこに効用は無いと考える人は41.2%」「たばこに害は無いと考える人は0.8%」と解釈することもできる。ここから全体的には「たばこには効用よりは害の方が大きいのだろうな」と思われているという解釈もできよう。
他にも調査結果では、
●禁煙環境について
・現状では「禁煙スペースが設置されている」「分煙」「社内は全面禁煙」の順
・どうあるべきかについては「喫煙スペースの設置」「社内全面禁煙」「完全分煙」
●喫煙サラリーマン・OLのイメージは
・マイナスイメージ……「ストレスが多い」「自分勝手」「だらしない」「教養がない、品がない」
・プラスイメージ……「仕事ができる」「カッコいい」「大人っぽい」「結婚しない主義」
など、現在のたばこを取り巻く環境や、社会のイメージをかいま見られるデータが出ている。
データ的には少なくとも新社会人の段階では「嫌煙家」の割合が多く、また、禁煙環境を整備している会社にポジティブなイメージを持つ人も割合的に多いことが分かる。企業側も自社の魅力をアップし、人材確保をするためには、禁煙環境の整備や充実を検討する必要に迫られているのかもしれない。
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