79.3%の主婦が「期限が切れても多少なら大丈夫!」と食べてしまう・ミツカン調査から
2007年06月02日 12:00
調味料などで有名なミツカンは5月21日、賞味・消費期限と食品の見極めに関する調査結果を発表した。それによると主婦の8割近くまでが賞味・消費期限が切れた食品も多少の期限切れなら食べてしまう傾向にあることが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。
スポンサードリンク
賞味期限と消費期限の違いはすでに【「消費期限」と「賞味期限」の違いとは?】で説明しているが、賞味期限は味の品質保証期間を表して比較的痛みにくい食品に、消費期限は安全性そのものの期間を表して痛みやすい食品に表示される。今回の調査は4月5日から10日の間、首都圏・関西圏に居住する30~59歳の主婦600人に問い合わせ、うち462人から得た回答を元に集計したものだが、それによると賞味期限については94.6%、消費期限も88.3%が「言葉も意味も知っている」と答え、両期限が主婦に浸透している様子が明らかになった。
しかしその一方で、賞味・消費期限が切れた食品も食べるかどうかという質問には、79.3%までもが「多少期限が切れても食べる」と答え、その理由には「調理方法を工夫すれば大丈夫だから」「もったいないから」とし、料理の腕前の自信のほどがうかがえた。
期限切れ食品を食べる理由。まさに多種多様。
それでは実際に食品別ではどれくらいの日にちまで「期限切れでもぎりぎりセーフ」と判断するのか。痛みやすい肉や魚などの生鮮食品では1日前後、牛乳では2日弱と短い一方で、加工食品でや飲料水などは20日前後と長い。缶詰めのように一か月くらいは大丈夫、と判断するものもあった。
期限切れでも飲食する平均日数。
また表にもあるように、関西圏よりも首都圏の方がおおらか、というか期限切れの食品については関西圏の方がシビアに見ているという、興味深い傾向があることも明らかになった。レポートでは「大阪の食い倒れに通じるものがある」と結論付けているが、食い倒れかどうかはともかく食へのこだわりは関西圏の方が上なようだ。
ただし、作った・判断した主婦本人はともかく、一緒に食事をする家族には多少の異論もあるようだ。期限切れの食品の飲食について家族間で意見の相違があったかどうかという問いには、全体で45.9%が「ある」と答えた。特に夫婦のみの家庭が38.0%と低めなのに父母や子どもと同居する家庭では64.6%が「ある」と答えており、期限切れ食品に関する「センス」は人それぞれようである。
アンケート結果にもあるように、メーカー側が設定した賞味・消費期限にはある程度の余裕が持たされており、その日を境にきっかりと「もう食べられません」という状態になるわけではない。ただその期限は「状況の変化次第でぶれる可能性を最大限考慮しカバーできるように」という考慮から導き出されたもの。自分の手元にある食品が、その「ぶれる可能性」の真っ只中にいたものではないという保証はない。
投資のように「自己責任で」というのも無責任な話ではあるし、賞味・消費期限が切れた食品については素直に「損切り」ならぬ廃棄処分をした方が、自分の身体のためにはよさそうだ。特に消費期限は厳粛に守った方がよいだろう。
(最終更新:2013/08/20)
スポンサードリンク
ツイート