【更新】年金制度「信頼していない」は76%・読売新聞社世論調査
2007年06月22日 06:30
[読売新聞]が6月21日伝えるところによると、同社が6月16・17日に実施した全国の世論調査(面接方式)において、「国の年金制度を信頼していない」人が、どちらかといえばと答えた人を合わせて76%にのぼることが明らかになった。不祥事の宝石箱のごとく次から次へと問題が発覚する年金問題に対し、多くの人が「信頼に値せず」という印象を持っていることが分かる。
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今調査は1997年12月以降8回行っているが、その過去の経歴の中でももっとも「信頼していない」層が多い。また「信頼している」率も史上最低の23%という値が出たとのこと。
年金制度への不信感は元々相当前から話題に登っていた話。特に1994年の改正で受給開始年齢を従来の60歳から65歳に段階的に引き上げることが決まってから、「(これから加入する人や若年層に)不公平では」「抜本的な改革をしないと破たんする」などの不信感が強まっていた。特に「このままでは●×歳以上は年金を払った額より受け取れる額の方が少なくなり、損をする」という「年金払い損説」が週刊誌などで声高に叫ばれるようになり、信頼性の低下に拍車をかけていた。
それに加え、今回(これまでのひずみや問題が一挙にふきだした形で)年金を管理統括する社会保険庁の根本レベルでの不祥事・職務怠慢が明らかになった(現在進行形)。信頼の度合も落ちるにきわまれり、という結果が出ても仕方がない気がする。
元記事では完全な形の集計結果が掲載されていないので細部を見ることはできないが、掲載されているデータでは
・年金を信頼していない層……76%
(1997年以降は5割台で推移。閣僚の未加入問題発覚の2004年には7割台に)
・信頼していない層はすべての年代。特に20~30歳代は87%
・支給もれ補償対策を評価する人は46%。評価しない人は52%
という結果が出ているとのこと。
昨今の状況を見て、それでも年金制度に全幅的な信頼を寄せる人が少ないのは当然といえよう。【年金支払履歴が到着しました】にもあるように幸いにも当方の年金データは事実と違えるところがなかったが、間違っていたり未記載の部分があれば「何やってるんだ」という思いが生じても当然だろう。さらに支給開始年齢がかさ上げされたり保険料が上がっている状況を見たり、挙句の果てに[社会保険庁の職員は今夏もボーナスを満額受け取る予定(産経新聞)]という話を聞けば、信頼したくなくなるのも理解はできよう。
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