資産運用に興味がある人は6割、株式と投信が人気
2007年06月11日 06:30
先に【サラリーマンのおこづかいは月4万8800円・前年度比+3300円】でもお伝えした、GE Moneyが6月7日に発表した【サラリーマンのお小遣い調査結果】によると、サラリーマンの6割が資産運用に興味があり、特に収入が多い人ほど運用に関心を持っていることが明らかになった。
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この調査は1979年以降ほぼ毎年GE Moneyが男性サラリーマンを対象に実施している、定点観測的調査。高度経済成長期が終わった直後からバブル経済期、バブル崩壊期、ITバブル期とその崩壊期、「失われた10年期」などをほぼ網羅している。
資産運用に興味があるかどうかたずねたところ、全体では6割の人が「興味関心がある」と答えた。特に高年収層ほど資産運用に興味が高く(78.9%)、逆に年収が300万円未満の低年収層は4割しか興味がないという結果が出ている。
では具体的にどのようなジャンルの金融商品・資産運用法に興味があるのかたずねたところ(複数回答)、やはり株式が最も多く過半数を占める結果となった。
「興味のある資産運用方法」
そして株式に次いで投資信託が24.4%を占めている。最近では郵便局でも投資信託が買えるようになり、銀行などでも積極的に購入を勧めるなど投資信託へのアプローチが増えている。貯金と比べれば元金保証の安全性もなくリスクも高いのだが、利回りが貯金・預金と比べてはるかに高いのが魅力的なのだろう。「安全性よりも配当利回りの良さを」という考えは、「投資信託」の半分以下しか「国債」(10.8%)に興味がないことからもはっきりと分かる。もっとも法律上は元本が保証されている「国債」は資産運用とは考えられていないのかもしれない。
また、最近特に話題に登るようになった「為替」も投資信託についで20.5%と2割以上の人が興味を示している。単に「為替」という表記なので「外国為替証拠金取引(FX)」と「外貨貯金」の両方を指していると思われるが、「為替は当たれば鼻血が出るほど儲かる」というイメージが大きいのだろうか。
資産運用の窓口としては「インターネット証券を通じて」が最も多く85.9%を占めた。一般の相対取引など普通の「証券会社を通じて」は25.1%に過ぎず、多くのサラリーマンが気軽で短時間に売買できるインターネット証券を活用しているのが分かる。今調査では調べられていないが、インターネット証券の利用者のうち何割がモバイル証券窓口の利用者かをたずねれば、(サラリーマンに対する調査ということから)かなりの高率となるだろう。
別調査で「小遣いが2倍になったら何に使うか」という問いがあり、そこでは41.4%ともっとも多くの回答が「貯蓄・投資にまわす」だった。先の【日経平均株価が上がると翌年のサラリーマンのこづかいもアップ!】にもあるように、経済が活性化して株価が上昇すればサラリーマンのお小遣いも増える傾向にあることから、
「景気が良くなる」
「株価が上がる」
「サラリーマンの小遣いが増える」
「投資にまわすお金が増える」
「市場に投入される資金が増える」
「買い注文が増えて株価が上がる」
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という好循環が期待できる。もちろんこの逆の悪循環もありえるわけだが(笑)。
一応東京株式市場は堅調に推移し、実感が沸かない面も多いが景気は回復基調にあるという。ライブドア事件をきっかけにして起きた新興市場不信で個人投資家の多くが投資を見限ったという話もあるが、今後景気がさらに回復し、サラリーマンの小遣いに余裕が持てるようになれば、市場に投入される資金も増えてくるのだろうか。
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