スティール・パートナーズ、ブルドック(2804)の質問に回答。ブルドックは引き続き態度を留保

2007年06月02日 12:00

株式イメージ【ブルドックソース(2804)】は6月1日、先に【ブルドックソース(2804)がスティールのTOBに意見保留・79項目の質問状】でも報じたように、ブルドックソースの株式公開買い付け(TOB)を実施しているアメリカ系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドに5月25日付けで行っていた質問について、その回答書を受け取ったと発表した(【発表リリース、PDF】)。

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今回の回答書は証券取引法に基づいた手続きのため、その全文が【関東財務局のEDINET】にも公開されている。それによると「対象者(ブルドックソース)の日常的な業務について自ら経営を行う意図はない」とし、経営にタッチするつもりはないと「現時点では」明言している。また、買収後にブルドック株を転売したり、保有資産を切り売りする可能性については、「現時点では計画していない」と答え、ブルドック側の懸念を払しょくするような内容となっている。

しかしその一方、複数の要件について未回答項目があることや、これまでの経歴などを感が見、ブルドック側では現時点では「TOBに対する意見の表明は留保する」と述べると共に「企業価値や株主の利益の確保、向上にプラスとなるかどうかについて強い懸念を示している」とし、否定的な考えを有していることをほのめかしている。

そして同日、公開買い付け者代理人のスティール・パートナーズ・ジャパン代表の西裕介氏宛に、「秘密保持契約を締結した上で未回答の質問に6月6日までに答えてほしい」という内容の書簡をファックス・郵送の両方で送信したことも明らかにした(【発表リリース、PDF】)。

現状では公開買付は6月28日を期限としている。また、株価は現在も買い付け価格の1584円を上回る値で推移している。今回のブルドックとスティールとのやり取りがTOBの成否にどのような影響を及ぼすかは不明だが、現状では「ブルドック側が反対の意向を匂わせている」「株価が上昇しておりTOBに賛同する投資家は少ないと思われる」ことなどから、成功する可能性は低いものと思われる。

今後スティール側の回答、そしてブルドックの意見表明を経て、TOBがどのような形で終わるのか、あるいは条件が変更されるのか、注意深く両社の動向を見守りたいところだ。


(最終更新:2013/08/20)

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