デコメ好きな女子中高生からの内閣支持率は19%
2007年06月16日 07:03
携帯事業を展開している【メディアシーク】は6月15日、7月開催予定の参議院選挙について、デコメサイトを利用している女子中高生に問い合わせたアンケート結果を発表した。それによると参議院選挙が行われることを知っている人は42%に登っているものの、違いを知っている人は37%に過ぎず、好きな政治家のトップには小泉純一郎前首相がトップであることが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。
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デコメとは「デコレーションメール」の略名。携帯電話のメールを、画像やパーツでプリクラのように飾りつけ(デコレーション)できるサービスのこと。デジタルプリクラとして、女子中高生の間で人気がある。今回のアンケートはそのサービスを利用する女子中高生に対して6月8日から10日の間に行われたもので、有効回答数は634人。多少母数が少なめで実態とぶれが生じる可能性はあるが、調査元が特異なだけに興味深いデータであることに違いはない。
まず今回の参議院選挙について「もうすぐ行われるということを知っているか」とたずねたところ、「知っている」と答えたのは半数近い42%。質問層の割にはかなりの割合で知っていることが分かった。しかしその一方、「参議院と衆議院の違いを知っているか」の問いに、「はい」と答えたのは4割に満たない37%に過ぎなかった。ただ、「はい(知っている)」と答えた人にも「与党と野党」「格の違い」「字が違う」など間違った認識を持っている人がいたようなので、実際に「正しく認識している」率はさらに下がるものと思われる。
内閣支持率は
19%。
反対意見にのみ
政治的内容が
多い。
政党についての好き嫌いや政治家と結婚したいかなど興味深い内容もあるが、選挙が近づいていることもあるのでここでは言及をあえて避けておき、安倍晋三総理大臣個人にスポットライトを当ててみることにする。
ズバリ「安倍総理が好きか」とたずねたところ、「はい」と答えたのはわずかに19%、総理=内閣ではないが、だいたいイコールと仮定すると「女子中高生の内閣支持率は19%」ということになる。「はい」と答えた理由については「ルックス」「雰囲気」と答えた意見が多数で、政策や政治姿勢などはほとんど無かったようだ。一方で「いいえ」と答えた理由には「優柔不断」「指導力に欠ける」「頼りない」など、それなりに政治に関係した回答が得られているのが気になるところ。
では「誰に総理になってほしいか」という問いには、前総理の「小泉純一郎」と答えた人がもっとも多く61票を獲得した。
●誰に総理になってほしい?
1位:小泉純一郎……61票
2位:東国原知事……18票
3位:安倍総理のまま……10票
4位:爆笑問題の太田……8票
5位:島田紳助/田中真紀子/自分……7票
など
現総理の安倍総理より東国原知事の方が上というのもあまり笑えない話だが、就任後9か月も経過しているのに、現総理より小泉前総理が6倍以上の差をつけて上位に来ているあたり、評価が低いことがうかがえる。
今調査は選挙権を持っている人が対象ではないため、選挙の結果予想や現内閣への世評にはさほど影響は及ぼさない、関係ないものと思われる。しかしあまり選挙や政治に興味関心がない層の意見であるだけに「世間一般には政治や選挙、総理のことがどう思われているのか」というナマの声に近い、という考え方もできる。
選挙民に好かれている総理、政権、内閣がそのまま良いものであるとは限らない。とはいえ、選挙のことを考えると一概に理想云々ばかりを追い求めるわけにもいかない。世間一般に好かれつつ、良い政治運営をしていくよう、現内閣には求められそうだ。
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