【更新】楽天がTBSからの再質問に再回答「早急な判断を」・TBSは「成果無し」

2007年05月22日 08:00

株式イメージ先に【楽天がTBSから66項目に及ぶ再質問を受けたと正式発表】でも報じたように、[楽天(4755)]による【TBS(9401)】株式の買い増しに関してTBS側がその意図を問いただした二回目の質問状を提示した件で楽天側は5月21日、この再質問状への回答書をTBSに提出したことを明らかにした(『発表リリース』)。リリース中で楽天側は「早急のご判断を」としてTBSに判断を急かしているが、一部報道ではTBS側は「何の成果も無かった」とし、買収防衛策発動にむけたプロセスを進めるとしている。

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リリースによれば前回の回答書同様今回も内容は明らかにされていない。TBSでは25ページ、小項目も含めて66項目にわたる質問状の中でも特に「株式をどこまで買い進めるのか」「村上ファンドとの関係」「楽天としての企業統治」「野球協定違反となりうることについて」を問いただしていたが、楽天側ではこれらの質問に対し「5月2日提出の回答と同様、できる限り誠実に」回答したとしている。

一方、この回答書について[産経新聞]などの報道によれば、TBS側は「成果は何も無い。問題をはぐらかしているだけ」とコメント。今回のやりとりを参考に、買収防衛策を発動するかどうかをTBSの第三者諮問機関「企業価値評価特別委員会」が決定するという。

質問・回答書が公開されていない以上、第三者が楽天・TBSどちらの言に分があるのか判断することはできない。とはいえ、どのような内容を楽天側が出してこようとも、TBSサイドとしては「自分達が納得できるものでなければ成果は無い=買収防衛策発動と判断」という考えで統一されており、楽天とTBSの考えそのものに一致するところがなければ、何度質問・回答書のやりとりをしても無意味と思われる。TBS側にしてみれば「楽天の回答は誠意あるもの」=「買収に同意」となり、それは許しがたいことだからだ(例え防衛策発動を第三者機関に判断をゆだねている形をとっているとしても)。

楽天は先週発表した四半期決算の内容がかんばしくないこともあり、株式が売り基調となり、先日はついて目安となる4万円を切って場を終えている。今後TBSとのやりとりで不利な様子を見せれば、さらに見切売りによる下落は十分に考えられる。これを避けるためにも(そしてもちろんTBSとの「資本業務提携」という本来の目的を果たすためにも)、楽天側も何らかの積極的行動を見せることも考えられよう。

とりあえずはTBS側が買収防衛策を発動するかどうかに注目が集まっている。ただし防衛作には法的な問題も指摘されているだけに、今後も両社間の激しい駆け引きは続けられるに違いない。

(最終更新:2013/09/02)

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