はしかに続き今度は「アメーバ赤痢」の感染者も急増中
2007年05月14日 06:30
『読売新聞』が報じたところによると、寄生虫病の一つである「アメーバ赤痢」の患者が増え、2003年からの4年間で届出のあった患者のうち7割までが日本国内で感染し、さらに10人がアメーバ赤痢が原因で死亡していたことが明らかになった。
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これは厚生労働省管轄の【国立感染症研究所感染症情報センターの速報データ】などによるもの。また、集計値などをあわせてみると、1999年以降の報告感染数は次の通りとなり、年々増加していることが分かる。
1999年……276人
2000年……378人
2001年……429人
2002年……465人
2003年……520人
2004年……610人
2005年……698人
2006年……747人
アメーバ赤痢とは通常の赤痢と異なり、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)という原虫が口などから入って発症するもの。性的接触でも感染し、男女間の感染が急増している。症状は発症部位によって多少の差はあるが、下痢や、イチゴゼリー状の粘血便、しぶり腹、腹痛などを引き起こす。さらに発熱や吐き気、倦怠感なども引き起こす場合がある。世界中では毎年アメーバ赤痢により4万人~11万人が亡くなっているという。
2007年では4月29日までの累計報告数は239件。東京都で45件、神奈川県で30件、大阪府で20件など、人口密集地域での報告が多い。
感染症法施行の1999年4月以降アメーバ赤痢に関する医師の届出が義務付けられたせいもあるが、このように毎年感染数が増えているのも妙な話。しかし元記事や感染症情報センターには原因に関する記載がない。【先のはしかの件】といい、ほぼ撲滅されたはずの病症が、じわじわと再流行の兆しをみせつつあるのも気になるところだ。
(最終更新:2013/08/29)
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