【更新】ホーマック株などのインサイダー、情報漏えい元は現社長氏

2007年05月11日 06:30

株式イメージ[読売新聞]などが報じたところによると先に【DCM Japan株のインサイダー取引で札幌地検が設計会社社長を逮捕へ】でお伝えしたホーマック株式などのインサイダー取引について、実際に取引を行ったのは[エクサス]の内田武之社長、そして情報を正式発表前に教えたのは当時のホーマック会長で現DCMの社長前田勝敏氏であることが明らかになった。

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今件は内田社長が、ホーマックなどが経営統合しDCM Japanになることを正式発表する前にホーマックとカーマ(共にDCM Japanを構成する会社)の株式を買い付け、経営統合が発表され株価が上昇した後に売り抜け、350万円ほどの利益を得ていたというもの。ホーマックなどはエクサスに対し、経営統合の発表時に使った印刷物などのデザインを発注し、正式発表前に関連情報を知りえる立場にあった。

また、内田社長は経営統合が正式発表される2005年7月11日より前の5月の段階で、「ホーマックとカーマ、ダイキが経営統合を決めた」という情報を入手していたが、これを教えたのが当時ホーマックの会長で現DCM Japan社長、そして内田氏とは旧知の仲の前田社長だとしている。

DCM Japanやエクサスから正式発表はないが、元記事によるとDCM側では「内田社長が業務上知った情報を悪用したと認識しており、当社関係者の不注意で情報がもれたとは考えていない」とコメントしているという。

[北海道新聞]にはもう少し詳しい話が掲載されている。それによると内田社長が内部情報を入手したのは2005年5月5日で、5月中旬にはホーマック4000株を403万円で、6月中旬から下旬にはカーマ1万7000株を2840万円で買いつけ。経営統合発表後の7月下旬にはカーマ株、9月末から10月初旬にはホーマック株を売却し、ホーマックで150万円、カーマで200万円、合わせて350万円を不正に得ていたという。

また、前田社長が内田社長に経営統合の話を伝えたのは「業務の話(発表時に使う印刷物のデザイン発注)の中で」だが、便宜供与や共謀関係はなかったと見られているという。

資料製作者、あるいはマスコミに近い筋から資料作成の過程で情報がもれたというありがちなパターンだったようだが、先の記事にもあるように『内田社長は何冊も著書を出している』、それなりの地位を占めている人物。なぜインサイダー取引という、関係者としてもっともやってはいけない行為に走ったのか、理解に苦しむところだ。


(最終更新:2013/09/08)

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