はしかが大流行のきざし・ワクチンによる予防接種を
2007年05月02日 08:00
【国立感染症研究所】は5月1日までに、東京都を始めとした関東地方で麻疹(ましん、はしかともいう)患者の報告が増加しているとして警告を発すると共に、予防接種を受けていない人は早めに受けるよう呼びかけている(【麻疹関連ページ】)。
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一般向け麻疹発生データベース(http://measles.jp/)によると、今年に入ってからの麻疹発生報告件数は5月2日現在で208件。3月下旬以降報告例が急増している。
5月2日現在の各都道府県別麻疹報告数。関東地方に集中しているのが分かる。
国立感染症研究所では今後さらに感染が広がる恐れがあるとし、2001年におきた流行以来6年ぶりの大流行の兆しがあるとしている。
麻疹はパラミクソウイルス科に属する麻疹ウイルスによって引き起こされる、急性熱性発疹性の感染症で、空気感染をはじめとした感染ルートが多く、感染力が強いことで知られている。また、高熱や赤い発疹(はっしん)が出るのが特徴で、発病すると大人でも肺炎などを併発する場合もある。
本来麻疹についてはワクチンを接種している人がほぼすべてのはずであるが、今回発症報告のあった患者のうち15歳以上については、ワクチンの副作用が問題となった関係で予防接種を受けなかった人、あるいは予防接種を受けたが免疫力が落ちてしまい、発症してしまった可能性が高い。
麻疹に対する特効薬的な治療法は存在せず、個人ベースでの発症に対する確実で有効な予防方法は麻疹ワクチンの摂取しかない。国立感染症研究所ではワクチンをまだ接種していない人は「4月から6月は流行のピークになるので、至急ワクチンを受けるように」と説明している。
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