アッコもびっくり! 鼻歌検索エンジンmidomiの完全日本語版は今夏スタート・すでに試験運用は開始

2007年05月13日 19:30

Midomiイメージ先に【「鼻歌や口笛、口ずさみの歌で曲名が分かる!?」、アメリカで新タイプの楽曲検索サービス「Midomi」が登場】などで報じた、鼻歌で曲名を検索する「CGM的鼻歌検索エンジン」ことmidomi(ミドミ)だが、すでに日本語版の試験運用が始まっていることが明らかになった。本日放送されたTBS系列のお昼の情報エンタメ番組[このリンク先のページ(tbs.co.jpなど)は掲載が終了しています]で詳細が伝えられた。

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「アッコにおまかせ!」で「昴」と「笑って許して」をmidomi検索

「鼻歌検索Midomi」は、商用として提供された楽曲だけでなく、ユーザーが曲や鼻歌を音声データとして実際の曲名とリンクさせて登録させたデータもあわせて収録。検索エンジンとして利用する側はマイクを使って鼻歌や歌詞付きの歌を歌うと、事前登録されている商用・ユーザー登録を問わず不特定多数のデータの中から類似パターンを持つデータを抽出し、リンクしている曲を推測してリストアップするというもの。

「アッコにおまかせ!」では最近話題のキーワードとして「midomi」がピックアップされ、その内容が詳しく放送された。それによると「曲のさびの部分などメロディは分かるけど、具体的な曲名が分からないのでCDが探せない場合、midomiを使って曲を探せば一発で分かるよ!」というものだった。実際に番組では谷村新司の物まねをした人が「昴」を歌い、その曲を検索してCDを買い求めた例が挙げられた。

日本語版の正式スタートはまだ先なので、日本語(日本の曲)の登録データはまだ少ない。番組内で実際に司会者の和田アキ子氏の曲「笑って許して」を色々と物まねしながら検索したところ、「該当データなし」と出てしまった。midomiの担当者が「まだ日本語の登録データが少ないから」と説明し、画面上のクレジットでも「和田アキ子さんの曲はまだ登録されてない」と出る始末。しかしながら「鼻歌を歌うだけで曲が検索できる」という面白ユカイなシステムには、出演者一堂が感心し、興味を持っていたようだ。

「midomi」は登録データが増えるほど精度が高くなる

「Midomi側」はユーザーの登録データが増えれば増えるほど検証データが増えるので精度が増す。利用者が探したい「鼻歌」が本来のメロディから多少外れていても(つまり利用者が音痴だったとしても)、事前登録されているデータの中に似たような「外れたデータ」があれば、正しい曲名とのリンクデータを参照できるからだ。

具体的にはたとえば当方がまったく音程を外した「キラキラ星」を歌ってMidomiで検索した場合、事前に似たようなデータが登録されていなければ「該当データなし」となる。が、やはり多少音痴な人が「これはキラキラ星なんだからっ!」と登録していれば、「その曲は恐らく『キラキラ星』ですね」という検索結果を返してくれる。

また、登録者側のメリットとしては、やはり歌がウマい・本来のメロディに近いデータを登録した方が多くの検索者にピックアップされる可能性が高くなるのがポイント。つまり、カラオケのような感覚でデータを登録するだけでなく、「自分の歌のスキルを知ってほしい」という自己アピールの場としてMidomiを用いることもできるわけだ。

検索利用者・データ登録者双方にメリットがあるのは、CGMとして成功する大きな要素であるが、Midomiはこれを見事に備えているといえる。

こっそり始まっていた日本語版試験運用

放送の中では画面上に日本語のシステムメッセージが表示されていたので「おや?」と思い、あらためてmidomiを見てみたところ、いつのまにか画面右下の表示言語の選択肢に「日本語」が追加されていた。【開発者ブログ】によると、5月3日にスペイン語と日本語版が追加されたとのこと。


こっそり日本語版が始まっていたmidomi。しかし日本語データはまださほど登録されていないようだ。

さっそく日本語の曲を何曲か試してみた。「アッコにおまかせ!」で検索されていた「笑って許して」は、やっぱり該当なし。次にプリンセス・プリンセスの「Diamonds」を鼻歌で歌ったところ、ズバリ3曲がリストアップされ、曲名が何であるのかなど具体的なデータを検索することができた。


プリンセス・プリンセスの「Diamonds」を鼻歌検索。ズバリ正解!

類似データとして抽出された部分は、それぞれの登録データをユーザープロフィールと共に聴くことができる。同じ曲でもこれだけ印象が違うものなのか、と感心させられ、面白くもある。時々音程が外れて「おいおい」とツッコミを入れたくなるようなデータもあるがこれはご愛嬌だし、先に説明したように、検索精度を高めるためにもなる。

試験運用というだけあり、まだ日本語の曲のデータ数は少ない(一部登録データに致命的なミスも見受けられた。「いい日旅立ち」で検索したところオリジナルアーチストとして表示された「いい日旅立ち」のデータは「OTELLO」だった……)。また、初心者向けの動画ガイドも英語のままで、使いにくい、というより英語が分からない初心者には「?」マークだらけとなるかもしれない。

しかしすでに多ジャンル(歌謡曲だけではなく童話まで)のデータ収録が行われていることや、Youtubeをはじめとする動画投稿サイトや【究極のWeb2.0コンテンツか、それとも……Gyaoで「うたブロ」開催中】にもあるように自分がカラオケで歌うところをネット上に公開して自己アピールをすることへの抵抗感が薄れていることなどから、正式なリリースが行われれば爆発的なヒットをすることが容易に想像される。

そして登録データが増えれば増えるほど(悪意のあるデータの監視と排除は大変だが)精度は高まり、「鼻歌検索エンジン」としての価値も向上する。加えて日本のネット事情を考慮し、携帯電話からも検索(そう、つまり携帯電話で話しかけるように鼻歌を歌って曲を検索、具体的曲名が画面上に映し出されるようにする。そのままCDショップで店員に見せるなり自分で探してもよいし、通販サイトのデータとリンクさせてその場で注文させてもよい)できるようにすれば、ますます便利に、そして広範囲に広がることだろう。

今後のmidomiの日本における展開に、大いに期待したい。


■関連記事:
鼻歌検索サイト「midomi」日本語版本日公開(8/10)

(最終更新:2013/08/21)

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