ベネッセ(9783)が東京個別指導学院(4745)に友好的TOB・教育分野でも業界再編始まる
2007年05月19日 12:00
通信教育最大手でかつては「福武書店」とも呼ばれていた【ベネッセコーポレーション(9783)】は5月18日、学習塾大手の【東京個別指導学院(4745)】との資本業務提携を結ぶと共に株式の公開買い付け(TOB)で買収すると発表した(【発表リリース、PDF】)。買い付け価格は380円。東京個別指導学院側もこの買収に賛同している(【発表リリース、PDF】)。
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TOBの期間は5月23日から6月19日までの約一か月間。発行済み株式の29.55%以上51.5%以下を買い付ける。買い付け価格380円は18日の終値286円に対して94円(約32.9%)のプレミアがつくことになる。なお買い付け後も東京個別指導学院は東証一部市場への上場を維持し、同社の馬場信治社長も最低で3年間は同社の社長の職に留まる。
すでにベネッセは2006年に、大学受験対策で名高いお茶の水ゼミナールを完全子会社化している。今度は学習塾の名門を買収(完全子会社化では無いが)することにより、塾事業のさらなる強化をはかることになる。
これは少子化の傾向が進む日本で、ますます「顧客」が減るであろう状況を鑑み、広い範囲で「子どもの学習」のナンバーワンサポートができる体制を構築して「囲い込み」を行うのが目的であると思われる。少子化の進行は避けられない以上、今後もさらにベネッセによる買収の動きは加速することだろう。
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