加ト吉系列の加工会社アーバンフーズ、自己破産申請へ・負債85億円
2007年05月17日 08:00
帝国データバンクなどは5月16日、【加ト吉(2873)】が16.6%、加ト吉グループの加ト吉水産が16.6%出資するアーバンフーズが5月15日に事後処理を西村孝一弁護士他3名に一任し、5月末をめどに東京地方裁判所に自己破産を申請する見通しであると発表した。負債総額は85億円ほど。
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アーバンフーズは1990年に設立、休眠状態を経て1993年に事業を再開した食肉や水産加工品卸売業者。2001年7月期には売り上げ62億円強、2006年7月期には最高額となる120億5700億円を計上。
しかし昨今加ト吉界隈を騒がせている循環取引が発覚。同社もその取引に関与していたとして信用不安が拡大。今年4月以降は主要取引先からの商品仕入れが困難になり、主要銀行からの金融支援も打ち切られ、資金繰りが難しくなり、今回の措置を取らざるを得なくなった。
加ト吉の循環取引問題では社内の人事刷新が行われ経営体制の抜本的改革を目指す旨のリリースが流され、後はこの「問題のある循環取引」分を修正した過去の財務諸表の訂正の提出待ちとなっている。
そのような状況下において、加ト吉に関連する(※商法上の「関連会社」は株式保有20%以上なので、正確な意味では関連会社ではない。強いて言えば商法とは無関係の「関連”する”会社」。系列会社とした方が分かりやすいか)会社の大型自己破産が浮上したことで、今後信用問題がさらに浮上する可能性も出てきた。
訂正財務諸表の提出だけでなく、一刻も早い体制の抜本的な改革とその実行が加ト吉側に求められることだろう。
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