ジャスダック、反社会的勢力と関係・関与した企業を上場廃止するルールを6月上旬から適用へ
2007年05月26日 12:00
【ジャスダック証券取引所】は5月25日、反社会的勢力との関係が判明した企業の上場をジャスダック側が認定した場合に、この企業の上場を廃止する規則を新設すると発表した。6月上旬から適用する。日本国内の取引所規定で、このような廃止基準の明記は初めてとなる(【参考:Mainichi INTERACTIVE】)。
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今回の規定施行に先んじ、ジャスダックでは【ジャスダック、反社会的勢力と関係・関与した企業を上場廃止するルールを策定へ】にもあるように、一般からの意見募集を受け付けていた。その締め切りも終了し、今回本決定したことになる。具体的には
・上場会社に暴力団など反社会的勢力との関係ないし関与の事実又は公益に反する業務を行っている事実が判明した場合であって、かつ、その内容が重大であると当取引所が認めたときは、上場を廃止。「関与」とは資金提供などを意味する。
・対象となるのは該当会社だけでなくその関連会社(親会社、子会社)を含めた会社の、役員及びその配偶者、二等親以内の血族。これは上場・非上場を問わない。
・上場廃止認定には【日本証券業協会】だけでなく【警察庁】からも情報提供を求める。
などとなる。
昨今新興市場が低迷している背景の一因には、反社会的勢力との関係が取りざたされている、あるいは実際に発覚した事例が相次いでいることがある。今回のジャスダックによる「ルールの明確化」でどこまで投資家の不信が払しょくされるか、その実効性をまずはお手並み拝見といきたいところだ。
先週末、水曜・木曜と相次いで「取引所からの通達」という形で長らく監理ポストにあった新興企業の上場廃止が決定するという事態が起きている。今回決定した規定もあわせ、取引所側が「新興市場の信頼を取り戻すには取引所自らが襟を正して規約を厳粛に守る必要がある」と再認識し、おおなたを振るい始めたのかもしれない。
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