毎日朝食を食べる人は68.8%でパン派が主流、でも時間は10分以内が過半数
2007年05月31日 12:30
ネットコミュニティの【マイボイスコム】が発表したデータによると、毎日朝食をとっている人は68.8%と7割近くに登っているものの、朝食に費やす時間は10分以内とする人が過半数を占めた。多忙な朝の時間の中、どうにか時間を作って食事を取ろうとしている姿が見て取れる(【発表ページ】)。
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今調査は5月1日から5日にかけて行われ、有効回答者数は1万5239人。男女比は男女=46:54。30代がもっとも多く40%、ついで40代が26%、20代が18%。
朝食を食べる頻度は前回調査(3年前)と比べ微増しているが、それでも「ほとんど食べない」人がいまだに9.5%いることが分かる。また、朝食のレパートリーとしては(複数回答)和洋食がごちゃごちゃになってランキングされているが、大体「パン、コーヒー、卵、ヨーグルト、牛乳」「ご飯、卵、みそ汁」など洋食・和食のセットが想定されるような品目が上位に位置している。特に主食のご飯とパンに限ると、パンがご飯を20%近く上回っており、「朝食はパン」とするパン派が多いのが分かる。
●準備も含めて「朝食は素早く」
朝食にかける時間はどれくらいか(調理時間含む)、という問いには10分以内までの回答が合わせて50.1%と過半数を占めた。
朝食にかける時間(準備時間含む)
「11~15分」の27.2%を足すと、7割強の人が「朝食には15分以内」と答えており、朝食にはさほど時間をかけていないのが分かる。食べるだけでも15分以内となると短いほうなのに、(当方のように)一人暮らしなどで、あるいは家族の他の分もあわせて朝食の準備をしなければならない人にとって、15分以内で朝食というのはかなりハードな話。
15分以内と答えた人のうち、自分で準備までする人はどのような朝食をとるのだろうか。出来合いの物を用意するのか、昨日の残り物か、あるいはごく簡単なものか。普段食べるものに「パン」が「ご飯」より多いのも、この「朝食にかける時間が短い」という状況に深い関係があるのかもしれない。
それがよく分かるのが次の「どうやって朝食を準備しますか」という問い。
朝食の準備方法(複数回答)
もっとも多かったのは材料を買って自宅で準備・料理するで78.8%と8割近く。別の選択しで「出来合いの物」「テイクアウト」があることから、これは何らかの形で自分で調理をする食品を示している。二位の「夕食の残り物などを食べる」のうち、半数程度が「夕食がインスタントではなく自炊」と仮定すると、少なくとも8割以上が「自炊で朝食を作って食べる」ことになる。
とはいえ朝からビーフストロガノフだの里芋の煮っ転がしだのを一から作るような酔狂な、そして時間のある人がそれほどいるとは思えない。料理のレパートリーの上位に挙げられている惣菜系を見ても「卵や卵料理」「ハム・ソーセージなどの肉料理」「サラダなどの野菜料理」など簡単に短時間でできるものが多い。これも多忙さゆえの結果だろう。
●健康・日常化重視、でも家族とは……
朝食でもっとも大事なことは何か、という問いには、「毎日食べること」がもっとも多く賛同を得られた。
朝食でもっとも大切なこと。
「毎日」「とにかく腹ごなし」「時間をかけずに」など、「毎日食べなきゃいけないのは分かっているけど、時間がないから簡単に食べられるものでなければ」という昨今の朝食事情が実に顕著に現れている。その一方で「栄養バランスよく食べること」も2割近いことから、昨今の健康志向が強く反映されているもの分かる。
「毎日短時間で出来てしかも腹持ちがよく、そして栄養価の高いもの」が今の朝食のニーズに応えられる食品ということになるわけだが、サプリメントや機能性食品では時間や栄養価はともかく腹持ちなどで難がある。すべてを充足しうるものはなかなか見つからないだけに、今後の「究極の朝食」探しの課題となるだろう。
気になるのは「家族と一緒に食べること」を重要と考えている人が3.7%しかいないこと。まず短い時間の中では何はともあれ食事を口にする、そして身体を壊さないようにバランスのよいものを、などが優先順位として高いのは分かるが、家族の団らんの場の一つである朝食において、「家族と一緒に」がほとんど軽視されている実態が浮き彫りになっている。
時間や栄養価の点をクリアしなければ、精神面での影響が多分に懸念される「家族団らん」の問題まで気が回らない、ということなのだろうか。
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(最終更新:2013/08/20)
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