会員数500万人突破・1日最高PVは4億超~携帯向けゲーム・SNSサービス「モバゲータウン」の躍進止まらず
2007年05月12日 12:00
【ディー・エヌ・エー(2432)】は5月11日、同社が運営している携帯向けゲーム・SNSサービス【モバゲータウン】について、5月10日の時点で会員数が500万人を突破、1日のページビュー(PV)では5月6日に4億2000万PVを超えたことを明らかにした(【発表リリース】)。
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モバゲータウンは2006年2月7日に始まったサービスで、いわゆるキャリア(携帯電話本体の会社)が運営サポートを行う公式サイトではなく「勝手サイト」である。半年後には会員数が140万人を突破し、今年の3月には400万人を超えるなど、公式サイト顔負けの規模を誇る。
リリースにもあるように、利用者の大部分は10代から20代の若年層。5月10日時点で10代が53%と過半数を占め、20代が34%。30代以上はわずか13%にしか過ぎない。世間のブームの多くを形成する若年層の利用者数が多いことは、「モバゲータウン」そのものの商品価値を押し上げるのに一役買っている。
「モバゲータウン」のメインコンテンツはSNSの代表格である【mixi】と同じような「自己紹介的な場所と日記」「質問をしたりそれに答える質問広場」「さまざまな意見交換ができるサークル」、それに加えて携帯サービスならではの「ゲーム」が用意されている。
また、自分のプロフィールなどに用いるアバター(自分の姿を映し出したキャラクタ)に、着せ替えをするためのアイテムを購入できる「モバゴールド(モバG)」が仮想通貨として用意してあるのも特徴の一つ。このモバGはウェブマネーで購入する他、サイト内の広告をクリックして宣伝を見たり、スポンサーサイトに登録したり、他人を「モバゲータウン」に勧誘することで手に入れることができる。運営サイドのディー・エヌ・エーはここから収益を確保することになる。
リリースによると、3月にスタートした投稿コンテンツの「クリエイターノベル」が好評を博しており、こちらは1日最高3000万ページビューを数えている。作品数も15万点を超えるなど、携帯文化を支える・象徴する一つの数字をはじき出している。今後これらの小説を対象とする投稿小説コンテストの開催も予定しているとのこと。
1年強で500万人以上の会員を、しかも公式サイトではなく勝手サイトで獲得するあたり、いかに「モバゲータウン」の伝播力が強力なのかがうかがい知れる。この成功は「紹介制システムの導入」や「ターゲットをケータイ文化が浸透している若年層に絞ったこと」など、ターゲットマーケティングの巧みさが功を奏したといえよう。「スケールメリット」の言葉にあるように、これだけ会員を集め、維持することができれば、ビジネスの選択肢は多種多彩に及び、自由な発想のもとに企画を立て、実行できるだろう。
しかし現在でも、多人数を抱えたコミュニティに共通する問題点、つまり倫理上の問題をはじめとする環境の健全化の維持が一つの焦点となっている。「モバゲータウン」では特に若年層の構成割合が高く、ルールの周知徹底などが強く求められている。
今後運営側はこれまて以上に「楽しい場の提供」を考えると共に、適度で適切な統制化と監視システムの充実が内外から求められることだろう。
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