楽天(4755)、TBS(9401)からの「71の質問状」に回答

2007年05月03日 11:30

[楽天(4755)]は5月2日、【TBS(9401)】の株式の20%を超える保有率への買い増しをするにあたり4月27日にTBSから受けていた、「要請書」と題する書面の回答書を提出したと発表した(『発表リリース』)。内容は非公開だが、すでに一部報道では内容の一部がもれ伝えられている。

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今回の回答書は、TBS側が買収防衛策の一環として設置した第三者機関「企業価値評価特別委員会」の要請書に対する返事であり、57ページにも及ぶ内容だという。リリースでは「TBS株式の保有は中長期的観点に立って、放送メディアとインターネット・サービス企業双方の社会的役割・使命を十分に理解・尊重し、もって放送の公共性を担保・補完しつつ、双方の特長を最大限に活用したサービスの提供を東京放送と当社とで他に先駆けて実現してまいりたいという考えのもと」誠実に対応しているとし、今回の回答書の提出もその流れを受けてのもの。

なお内容を楽天側が非公開としたのは、TBSの要請(具体的にいくらぐらいの価値が生じるのか、どのようなネットとテレビのメディアミックスを考えているのか)に「誠実に対応」したため、楽天の営業秘密や内部事項、対外的に未公表の部分が多く含まれているから、としている。TBSが問題のひとつとして提示したプロ野球球団の二重保有の可能性について楽天側がどのような見解を持っているのかも気になるところだ。

なおこの回答書の提出を受けて、TBS側もただちに「企業価値評価特別委員会」を開会。内容を精査した上で、買収防衛策の発動をするかどうかを検討する。ちなみに委員会のうち一人でも「楽天は乱用的買収者である」と判断すれば、買収防衛策の導入・発動を株主総会に提起することになる。

これも一部報道に寄るが、楽天幹部は回答書を出した同日「(訴訟になれば)勝てると弁護士は言っている」などと述べており、TBSの対応次第では最終的に法廷闘争に踏み切る可能性が高いとの見通しを示した。

ゴールデンウィーク明けにも判断が下されるであろう、TBS側の「回答書への対応」が気になるところだ。4月20日の再度の「宣戦布告」以降、いくぶん持ち直した楽天の株価もここ数日は再び下落を続けており、市場では楽天側の旗色が悪いという判断を下しているようだ。今回の回答書の提出とTBSの反応が、どのような影響を株価に及ぼすのか、週明け以降の株価動向にも注目したい。


(最終更新:2013/09/02)

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