17トンの金貨・銀貨がザックザク! アメリカの調査会社が大西洋で沈没船から50万枚の銀貨発見、総額600億円以上か
2007年05月19日 19:35
アメリカの沈没船調査会社【Odyssey Marine Exploration】は現地時間の5月18日、「ブラックスワン(Black Swan)」というコードネームを与えられている沈没船から銀貨50万枚以上などの財宝を発見し引き上げたと発表した(【発表リリース】)。
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沈没船「ブラックスワン」は大航海時代(アメリカがまだイギリスの植民地だった時代)の輸送船と見られている。発見された財宝は17トンにも及ぶ50万枚以上の銀貨、何百枚もの金貨、金塊、さまざまな彫像品など。リリースでは保安上の理由から沈没船の場所などは明らかにしていないものの、どの国の領域にも無い公海上に位置しており、沈没船の引き上げに関する法律や海洋法、あるいはそれに関する慣習法に基づいて引き上げられたことを明言。
また、今回の発見が過去におけるどのような沈没船の発見よりも大規模なものであること、考古学上の発見としても意義があるとしている。実際、最初に発見された銀貨6000枚のほとんどは沈没した当時の状態に近い形で保全されていたし、金貨はまるで標本のように鋳造直後のような状態を維持していたという。
発見された銀貨が詰められたプラスチックス製ケースの山(上)と、それをアメリカ行きの輸送機に乗せるところ(下)。1枚数百ドルから数千ドル(数万円から数十万円)の銀貨がこれらのケースにびっしりと詰められている。(Hamilton Spectator、Victoria Timesより)
欧米の報道機関も今回の発見を一斉に報じており、それらによると今回発見された財宝は銀貨1枚あたり1000ドル前後の価値(数百ドルから数千ドル)があり、総額で5億ドル(600億円)の価値は確実にあるだろうとも言われている。これらの財宝は数百ものプラスチック製のケースに収められて輸送機でアメリカに輸送されている。【Hamilton Spectator】によると同社と契約しているコイン専門家の Nick Bruyer氏は「今回の発見が過去に類を見ないものであることは間違いない」と断言している。また、同報道では裁判所に提出された書類から、この沈没船がイギリスの南西65キロで17世紀に沈没した商船かもしれないと伝えている。
Odyssey社の株価。
財宝発見の発表直後から
窓をあけて急上昇。
沈没船から引き上げられた財宝としてこれまで過去最大とされているのは、1985年にトレジャーハンターのさきがけとされているアメリカ人の Mel Fisher氏によるもの。氏は1622年にフロリダ沖で台風によって沈んだスペインのガレオン船Nuestra Senora de Atochaを財宝と共に引き上げたが、その財宝はコインなど4億ドル(480億円)もの価値があったとされている。今回引き上げられた「ブラックスワン」の財宝は、それをはるかに上回るものとされている。
なお今回の発見の正式発表を受け、【同社の株価】は急上昇している。発表直前からも「何らかの雰囲気」が感じられていたのかじわじわと上昇していたが、リリースのあった18日には4.5ドル前後から7ドルに出来高を伴って跳ね上がり、最新のデータでは8ドル強で推移している。
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