フランス政府が公式にUFO情報を公開
2007年04月04日 06:30
フランス政府の国防省などが管轄する国立宇宙研究局(National space agency)は3月22日に、同機関が持つUFO(未確認飛行物体)に関する目撃情報をはじめとした国家資料をインターネットで公開した(【該当宇宙研究局サイト:Cnes CNES Accueil(Centre National)】、その部局内の該当サイト【Geipan】)。エイプリールフールによるジョークではない。【BBCニュース】では「フランスがUFOの情報を完全に公開した最初の国となった(France is the first country to open up fully its UFO files to the public. )」と伝えている。イギリス国防省が【イギリス国防省、UFO(未確認飛行物体)の存在を完全否定】にもあるようにUFOの存在を完全否定していただけに、常にライバル視しているフランスに先を越された形となったイギリス(のBBC)も複雑な気分で伝えているものと思われる。
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同BBCや実際のサイトなどで確認した限りでは、今回公開されたのはフランス国内で目撃・確認された1650件ほどの事例のうち、400点ほどの「UFO目撃情報」。もっとも古いものは1954年のものにさかのぼるという。BBCの元記事では「17年前の11月1日、1000人もの人が夜中に空でUFOのようなものを目撃したが、それは結局大気圏に突入しようとしているロケットの破片だったと説明できた」という事例を説明すると共に、「しかしながらこのように具体的に何が原因かを確定できたのは全体の9%に過ぎない」ともしている。
フランス国立宇宙研究局のサイト
ファイルが納められている該当サイトGeipan内では行政管区ごとに目撃事例などを検索できる。「科学的に証明できない」カテゴリーDの事例も多数。
資料(の実物)は基本的に宇宙研究局の地下に保管されていて、イラストや調書、レポートなど、単なる事情聴取の資料から研究調査結果に至るまで、多種多彩に及ぶ。しかもこれらの事例について、今後新しい情報が入り次第追加収録されて閲覧可能な状態になるとのこと。
報告事象のカテゴリーは次のAからDに分類される。すなわち「A…完全に判別されたもの(気象現象など)」「B…多分「これだろう」と判別されたもの(F117やRPV無人偵察機では?)」「C…判別・解析不可能」「D…まったくの謎」。そのデータのうち約1/4は「カテゴリーD」、つまり明確な目撃情報や詳細なデータがあるにも関わらず謎そのものは残されたまま(いわゆる「現在の科学では説明のつけようがない」)に分類されている。
なおサイトはフランス語がベースだが英語版も用意されている(該当サイトGeipan及びその中に収録されている資料はフランス語のみ)。また、ビジュアルも多数用意されているし、ビジュアルだけでもそれなりに雰囲気はつかめるだろう。ざっと目を通した限りでは物理法則や関数を用いて何らかの計算(推論)をしている書類もあり、単に面白半分でデータを集積しているわけではないことは明らか。
ちなみに公開されている資料の多くはPDF化したものだが、容量が数十メガ単位のがほとんど。元々紙資料だったものをそのまま取り込みしたものだから当然といえば当然だが、閲覧には根気がいるので注意が必要である。
(最終更新:2013/08/22)
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