フィギュアや模型、プラモデル……官公庁オークションに登場する「マニア」なアイテムたち
2007年04月16日 06:30
先に【「マニア必見!」「夏を先取り!」!?・ヤフオクの官公庁オークションに登場したマニアなアイテムたち】で報じたように、税金滞納などで差し押さえられた物品などを【ヤフーオークション】のシステムを用いて販売する【官公庁オークション】が盛況のようだ。差し押さえ物品が増える事態は憂慮すべき状況ではあるのだが、同時に世相を反映しているこれらの物品をチェックすることで、色々なことを推し量れるともいえる。
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先に官公庁オークションのリゾート地販売の記事を執筆する過程で気が付いたのだが、「オススメ物件」として分類されている中に、いつの間にか「模型、プラモデル」「往年のレコードやポスターなど」「フィギュア」といった、マニア的な物品の分類が用意されていた。
これらの物品が官公庁オークションに登場するということは、それらが税金滞納などで差し押さえられたことに他ならない。つまり、これらマニア的なアイテムを持った人たちの間にも「税金が払えない」という状況が相次いで起きていることが推定できる(あるいは、このような趣味が世間一般に広まりつつある、という想定もできるが……)。
試しにいくつかのカテゴリを見てみる。まずは「模型、プラモデル」。
「模型、プラモデル」の項目。プラモデルのコレクターが差し押さえを受けたのか、未作成の古いプラモデルが並ぶ。
20年以上も前の、コレクターなら飛びつきたくなるような未作成のプラモデルがずらりと並ぶ。しかも単価は50円や100円から。もちろんオークションの出品だから競売相手がいれば値はつりあがるが、このような商品収集を趣味・生業としている人には宝箱のようにすら見えるかもしれない。
「往年のレコードやポスターなど」では、LP・EP版のレコードやレコードプレイヤー、小泉今日子や松本伊代、早見優、ピンク・レディーなど往年のアイドルの作品が山ほど出品されている。見た限りではレコードが多いのが特徴か。
「フィギュア」では以前紹介したのと状況に変化はない。相変わらずマニア系なフィギュア(「センチメンタルグラフティ」や「ときめきメモリアル」系の限定版フィギュア。今なら「アイドルマスター」や「涼宮ハルヒの憂鬱」のフィギュアに相当する、と表現すればよいだろうか)。
「フィギュア」コーナーの出品一覧。
昔は「質屋が庶民の生活の実情を如実に表す」といわれていた。買い取りと販売というリサイクルが主流なスタイルに形を変えて上場企業(【コメ兵(2780)】)も登場するなどニーズは相変わらず高いが、ネットオークションという新しい流通システムを用いる人も増えている。
特に今回チェックした「官公庁オークション」では「国や地方自治体に没収された物品」が登場しているため、単なる質流れ品やリサイクル品以上に、世情を反映しているともいえる。通常のオークション出品物と違い、「持ち主が泣く泣く手放した」ものたちばかりだからだ。
リストに並ぶ物品を見ると、複雑な気持ちを抱かざるを得ないのは当方だけではあるまい。
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(最終更新:2013/08/21)
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