最新スパム送信国ランキング、上位は「アメリカ」「香港」「ポーランド」「韓国」「イタリア」の順
2007年04月12日 08:00
法人向けセキュリティサービスの【ソフォス】は4月11日、2007年1月から3月におけるスパムメールの最多配信国ワースト12か国に関する最新のレポートを公開した(【発表リリース】)。それによると、スパムメールの送信国のトップはアメリカで19.8%と20%近い値を示した。一方、第三位にはポーランドを経由したメールが2006年の同時期には3.8%だったものが7.4%とほぼ倍増し、大幅に増加していることから、同国のコンピュータ・セキュリティ対策に何らかの問題があるものと指摘している。
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発表された12か国とその配信パーセント値は次の通り。
ソフィス発表のスパムメール送信国ワースト12。台湾の10位は単なるミスと思われる
日本は1.3%で全体比率は前回と変わらないものの、メール総数が増えていることを考慮すると、スパムメール総数は増加していると思われる。
またリリースでは、アメリカ以外では初となる、株価操作がドイツで行われていたことも紹介している。これは【株価をつり上げる風説スパムメール、今度はイラストを使いメディアミックス作戦!?】でも報じたように、「pump-and-dump」と呼ばれる手法。あらかじめ安値で仕込んだ銘柄の買いあおりメールを大量に不特定多数に配信して値を吊り上げ、メール配信者が高値で株を売り抜けるというもの。
ドイツのフランクフルトストックマーケットにおける株価操作の実例。Stonebridge Resources Exploration社の株価がこの件のターゲットとなった。
さらにリリースでは最近、携帯電話のスパムメールも増えてきていることや、今のところ携帯電話あてのものはパソコン向けのものと比べると深刻な被害は及ぼしていないことを明らかにしている。
当方(不破)も相変わらず該当メールが山盛り着信する毎日が続いている。総務省の「未承諾タイトル付け」通達などどこ吹く風の国内業者をはじめ、国内外からワールドワイドに絶え間なくやってくる始末。
昨日寝てから朝起きるまでに、メールアカウントの一つに届いたメールタイトル一覧。30件以上のうちまともなのは7件で、他はすべてスパム。緑が国内、黄色が海外からのもの。それなりのフィルターをかけてこの始末なのだから「やれやれ」どころではない。
タイトルに色々と手を加えたり、送信メールアドレスを偽装するのでフィルターもほとんど役に立たない始末。中には自動送信ツールを使っているものの、そのソフトに不具合があるのか、あるいは使い方を間違っているのか、タイトルが半角で文字化けしているのも多く見受けられる(あるいは「あちら」の人だから、なのかもしれない)。
経験則からいうとこの種のメールの傾向としては「日本国内からは出会い系」「海外からはワンクリック詐欺、各種薬剤購入、不法ソフトの販売、アダルト系」のものが多い(海外は記述順に多い)。
いたちごっこが続くのはインターネットの仕組み上仕方の無いことなのだが、それでも関連当局やしかるべき機関は打てる手をうち、対策を尽くし、罰則を強化してほしい。取り急ぎ、日本でもアメリカの事例のように数百万ドル相当のペナルティを与えるような、「威圧効果のある」規制を導入してほしいものだ。
■関連記事:
【株価をつり上げる風説スパムメール、今度はイラストを使いメディアミックス作戦!?】
(最終更新:2013/08/21)
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