対人放射型電子レンジ兵器「Active Denial System」実験で負傷者、実は今回で二度目
2007年04月07日 11:00
先に【対人放射型電子レンジ兵器「Active Denial System」アメリカで公開、2010年には実戦配備へ】でお伝えした、アメリカの【Raytheon】開発による対人用非致死性掃射型兵器「Active Denial System」の実験で掃射を受けた兵員が第二度の大やけどを負ったことが明らかになった(【Air Force Times】)。「第二度のやけど」とは真皮にまで及んだやけどで、水ぶくれが出来、強い痛みが発生するもの。場合によっては傷も残る。
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元記事によると今回の事故は4月4日にアメリカ・バージニア州にあるMoody空軍基地で行われていた実験で発生したもので、空軍の第820航空団が「Active Denial System」のデモンストレーションバージョンをテストしていた際、掃射を受けたパイロットがやけどを受けたという。このパイロットはジョージア州内の病院に運ばれ、生死に問題はなく、完全な形で回復されるだろうとスポークスマンは述べている。
また、スポークスマンは今回の「事故」を含め、これまで1万回以上の実験の中で600人以上が掃射を受けているが、2回のやけど事故があり、もう一回は1999年に実験室の中でおきた(こちらも第二度のやけど)と発表している。
今回の事件を受け当局では「調査を行い、徹底的に再評価を行う」「さらなる評価実験は、調査が済むまで保留扱いになる」と述べている。
事故の原因は一切語られていないが、掃射威力か集中度のミスではないだろうか。とはいえ、軍側が胸を張ると共に期待を十分以上にかけた「人道的な制圧兵器」だっただけに、本来影響が達しないはずの真皮にまで到達するやけどであることもあわせ、今回の事故は関係者に衝撃を与えたであろうことは想像するに難くない。
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