トーセイ(8923)が「ビル屋上緑地化計画」進行中

2007年04月21日 11:30

ビル屋上緑地化計画イメージ【トーセイ(8923)】は2006年6月から、所有する物件や新築マンションなどを対象に、屋上を緑地化する計画を進行している。3月末の段階で25棟の物件の緑地化を終了、今後さらに緑地化を進めるとのこと。将来的にはすべての物件の屋上を緑地化する予定。

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R-パレットシステム
R-パレットシステム

この「ビル屋上緑地化計画」は2006年6月に「全物件対象に屋上緑化を推進(PDF)」として発表されたもの。荷重制限が厳しいビルでも必要な厚みの土壌を確保できるように特殊加工された基盤「R-パレットシステム」を採用。このシステムには乾燥がしにくいだけでなく、雑草が生えにくいだけでなく、タイルのように連結が容易なため工程も簡単で済み、土壌が連続するために排水の面でも優れているなどのメリットがある。

トーセイでは「ヒートアイランド現象の緩和への貢献」「省エネルギー効果(建物にとって断熱材と同じ効果が得られる)」「大気浄化」「都市景観の向上」「自然性の回復」「地球温暖化対策への貢献」などCSR(企業の社会的責任)の観点からこのプロジェクトを立ち上げた。

もちろん単なるコンクリート打ちの屋上と比べればコストはかさむ。一部報道によると10%ほどのコスト増になるとのこと。しかし【最新のリリース(PDF)】によると、温度関係の実益はもちろん、顧客からも好評で契約率の向上も見込めることから、計画通り「全緑地化」を推進するとのことである。

高輪東誠ビル
高輪東誠ビル

屋上を緑地化してヒートアイランド現象対策とする計画といえば、【NTT都市開発(8933)、サツマイモで都市冷却化実験】でも報じたように【NTT都市開発(8933)】も同様の実験をしている。こちらもやはりそれなりに良い結果が出ているようだ。

人間の近代科学の象徴の一つであるビルの上に、緑地をわざわざ設けるなど偽善者ぶっているという批判もあるかもしれない。それでも「やらないよりはやった方が良い」「偽善とて善に違い無し」の言葉にもあるように、アイディアと技術を駆使して環境を改善できるのなら、積極的に推し進めるべきだろう。その観点からも、トーセイのようなアクションを起こしている企業はもっとその業績を知らしめられ、評価されるべきといえる。

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