幼稚園児・小中学生の80.5%が携帯ゲーム機を持っている

2007年04月20日 06:30

ゲームイメージ公共機関から配信される不審者情報や防犯情報、緊急連絡網などをメールで配信する無料サービス【まちcomi】では4月19日、「お子様のポータブルゲーム機について」という調査結果を発表し、その中で小中学生が携帯ゲーム機を持っている割合は80.5%にのぼることが明らかになった(【発表リリース】)。

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この調査結果はまちcomiの主要サービス「まちcomiメール」を利用している保護者に3月23日から25日の間行ったアンケートの結果によるもので、2671件の有効回答があった。

子どもがポータブルゲーム機(携帯ゲーム機)を保有している割合は2671人中2149人、80.5%におよび、40人クラスの学級なら32人強が携帯ゲーム機を持っている計算になる。

しかしその一方、生活習慣の乱れや視力の低下などを恐れてなどからだろうか、ゲーム機を持つ家庭の61.6%、持たない家庭の92.3%が、何らかの形で「不安を感じている」と回答している。特に「持っていない」と回答した家庭の9割が「不安を感じている」と答えていることから、「ゲームに対する不安(ネガティブな影響があると思う気持ち)」が携帯ゲーム機の購入をひかえさせていることが容易に想像できる。

では具体的にどのような「不安」を携帯ゲーム機に感じているのか。その具体的項目を選択式で回答してもらったところ、「コミュニケーションの乱れ」「生活習慣の乱れ」がほぼ同数でぬきんでていることが分かった。

どのような「不安」を携帯ゲーム機に感じているのか
どのような「不安」を携帯ゲーム機に感じているのか

【調査結果の詳細(PDF)】を見ると、今回挙げられた7つの選択肢以外に、「視力の低下」が多くあげられている(350人以上)ことが注目に値する。「不安」の現状における具体例も痛々しいものが多く、「脳内汚染」や「ゲーム脳」関連の本を読んで不安を覚えたり、イライラしたりキレ易くなった、ごまかしやウソをつくようになったなどの事例が挙げられている。

また、「ゲーム脳」という言葉も見受けられ、「科学的に何の根拠も無い論理であっても、それなりの肩書きと権威を持つ者がメディアで喧伝すると、一部の事象のみで信じ込んでしまうものだ」と実感させる一面もあった。

一方で携帯ゲーム機を持たせたことで得られたメリットも多く挙げられており、すくわれるものがある。また、購入させた理由の多くに「周りが持っている」「テレビCMで伝えられていたから」などがあり、現在のゲーム機流通事情の一端が見て取れる。


今回の調査結果では現状の認識に留まっており、「問題点があるのならそれをどうすべきか」という問題提議や解決策の模索にまでは至っていない。またこのデータからだけでは、データを元にした「さらなるステップ」を見出すのは難しいだろう。

とはいえ、中学生以下の子供たちと携帯ゲーム機との関係の現状を知るには、非常に興味深いデータであることも確かである。「脳トレ」のブームを皮切りに、ニンテンドーDSで「お役立ちソフト」のたぐいが数多く発売されるようになり、人気を得るタイトルも登場しつつある。これらのソフトの社会的認知度が高まるにつれ、「不安」要素が減るのではないかと推測もできるのだが、どうだろうか。

また、少なくとも、ゲームを親が子どもに与えた時点で、そしてその後も、どのようにゲームと接するべきなのかを教えていく必要があることだけは間違いない。

……視力低下の面はどうしようもないので、あとは任天堂あたりに「視力をアップするぐるぐるお目々体操」といった感じのソフトを出してもらえれば良いのかもしれない(笑)。

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