書き出してみることが大切~考え方や発想で変えてみる6か条・「たった5分間で自分を変える方法」を手に入れて(2)

2007年04月15日 11:30

前回【身の回りから変えてみる6か条・「たった5分間で自分を変える方法」を手に入れて(1)】として第一回目を紹介した、『キッパリ! たった5分間で自分を変える方法』の「自分を変える」項目を自らの解釈と自爆ネタで再考察してみようという話。第二回目となる今回は、気の持ち方や発想で自分全体を変えていこうという「頭の中から、変えてみる!」項目のパート1。

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いつか紹介することになる「気持ちから、変えてみる!」という項目よりは「脳内の雰囲気をポジティブな方向に切り替える」「雰囲気をプラス的なものにする」考えが多いこの項目では、思い方一つで物事の見方などどうにでもなる(投げやりな意味ではなく)ことを再認識させてくれる。そう、読み方は同じでもどう考えるかで「思い方」は「重い肩」にもなってしまうのだから。

今回紹介する6項目は具体的には次の通り。

・忙しい時は、「やらなきゃいけないこと」をすべて書き出す。
・ダジャレ、なぞなぞを考える。
・メモ帳を持ち歩く。
・テレビのスイッチを切る。
・人と比べない。
・自分の気持ちを、紙に書き出す。


それぞれ順を追って見てみることにしよう。

忙しい時は、「やらなきゃいけないこと」をすべて書き出す。

書き出し用メモ帳イメージ仕事でやらねばならないことだけでなく、例えば買い物や掃除、郵便物の処理、ゴミ捨て、メールのチェックと返事、銀行残高の確認と振込みなど、日常生活でも「これはやっておかないといけないな」ということは山ほどあるもの。それらを頭に思い浮かべて順に片付けようとすると、その量の多さ自身で頭がパニックにおちいってしまい、またやり忘れてしまう事柄も増えてくる。

こんな時にはとりあえず、何の紙にでもよいので「チェックリスト」を作ってみる。頭の中の「これやらなきゃ」を文字にすることで脳内がすっきりし、それぞれの事柄に頭を集中して使えるようになる。優先順位をつければ、仕事の効率も上がる。

一つの「ノルマ」を果たしたら、チェックリストをマジックペンでも何でも良いので「元の仕事」が見える形で横線を引き、終了したことを明らかにする。ノルマを果たすごとに横線で「これ終了!」というものが増えていき、段々と片付いていくようすが分かるので、何となく嬉しくなるし達成感が得られる。「実践目標は小刻みに」という考え方はここでも活きてくる。

なお、ホワイトボードにリストアップするのはオススメしない。「残りはこれしかない」という満足感は得られるものの、消したものが見えなくなるので「これは終わった!」という充実感が得られなくなるからだ(ならばホワイトボード上のも横線で消せばいいのだが、それではホワイトボードを使う意味がない)。

ダジャレ、なぞなぞを考える。

何もおバカになれ、というわけではない。頭のスイッチを切り替え、発想の転換をすればもやもやしていた頭の雰囲気もすっきりし、既成概念で凝り固まった脳内をほぐしてくれるという。しゃれじゃなく、ダジャレでOK。普段使わない脳細胞を使うことで、スイッチをかちりと切り替えることができるだろう。

当方(不破)を知る人ならご存知だろうが、当方はこの点は大得意である。ただ、自分自身はともかく第三者にはヒット級のものを投げかけることは少なく、大抵が「空振り三振」レベルになってしまうのが困りモノ(笑)。

メモ帳を持ち歩く。

メモ帳を見直しているイメージ眠っていた時に見ていた夢は、おきてから数分以内にその内容のほとんどが思い出せなくなる。これは脳内の記憶の仕組みがそうなっているからで仕方のない話。逆にいえば、その数分間にメモをしておくことで、しっかりと夢の内容を後々まで残すことが出来る。

また夢の中に限らず、日常生活の中でふと思いついたこと、気になったこと、これは忘れてはならないなということに遭遇したことを忘れないようにするため、常日頃からメモ帳と筆記用具を持ち歩き、すぐにそこに書きとめるようにする。

「ちゃんと覚えておくからメモる必要などない」と思う人も多いだろうが、実は案外そういう内容こそキレイに記憶から抜け落ちてしまうもの。正確には「覚えているのだが引っ張り出すだけのラベル付けがされないまま記憶の引き出しの奥にしまわれてしまい、ほこりをかぶっている状態」となってしまう。

特に「フラッシュアイディア」と呼ばれる、「ぱっ」と思いついた発想はこのたぐいのものが多い。夢のように忘れてしまったり、引き出しの奥にしまわれたままにならないよう、メモをすることを忘れずに。

テレビのスイッチを切る。

節電のためにはテレビのスイッチを切りましょう、ではない。説明によると、「テレビは視聴覚を使うので脳の注力の大半をそちらに奪われてしまい、他のことがいい加減になってしまう」というものだ。だらだらとテレビを見ながら他のことをするよりは、テレビを切ってやるべきことに注力すべし、という話。

逆に考えればテレビ(や動画)など、五感のうち複数の感覚を使うものは、それだけ人間の注意をひきつけ、脳を活性化することになる。ましてや、耳と目、さらには手(触感)を使うゲームとなれば、夢中になるのも道理といえよう。

また、単にテキストでアピールするよりは、聴覚も使ったラジオ、さらには視覚まで使った動画の方が訴えかける力は強い、ということの表れでもある。最近インターネットラジオが流行っているし、動画の配信も技術検証の結果不可能ではないことも分かったし、何か色々やってみたいと考えている今日この頃……とちょっと横道にそれたお話。

人と比べない。

少々誤解しやすいかな、というのがこの項目。他人と比較すること自身がいけないわけではない。自分と他人を見比べて、それに心を奪われてはいけないということ。自分より境遇の良い人を見てただそれをうらやんだり、逆に大変そうな人を見つけて一人悦に入ったり……気が付くと、非生産的な自分がいることに気が付くはず。

他人と比較して自分のポジションを探していると、その時点で「自分の立ち位置」を自分自身で固定してしまうことになる。思い込みは必要だが、自分の成長を止めてしまっては意味がない。

むしろ自分より優れているところを持つ人、素晴らしい能力や実績を持つ人のことを見て、「自分もああなるぞ!」と目標化し、その方向に自分の立ち位置を向かわせるべく積極的に動き出すのが正しい「比べ方」といえるだろう。つまり「脳内ライバル」の設定だ。

自分の気持ちを、紙に書き出す。

頭の中のイメージの具象化例イメージ「たった5分間で自分を変える方法」の筆者は気づいていないのかもしれないが、実はこの方法、精神心理学的に実際に行われている手法。また今回の他の項目のいくつかとも共通するポイントでもある。

頭の中のもやもやがどうしようも無くなったり、自信をなくしたり、悩んだり、欝に入る状態におちいった時は、とにかく何でも文字として書き出してみる。本格的なカウンセリングの際には教室で使うような大型のホワイトボードや黒板に書き出すものだ。が、個人ベースでそれを用意するのはムリがあるので、大きな紙(チラシの裏でよい)やノートなど、たくさんの文字が自由に書ける紙を用意し、自由気ままに頭に思い浮かんでいることを文字にしてみる。

このとき、箇条書きでもよいし、チャート化してもよい。関連事項、連鎖事項を矢印や線で結び、簡単なラフを加えたり、図を入れたりしてもよい。どのみち他人には見せないのだから、きれいに書く必要はない。自分で読めればよい。ともかく、頭の中にある色々な物事を具体的に描き出してみる。

すると先の「忙しい時は、「やらなきゃいけないこと」をすべて書き出す。」にもあるように、頭の中がすっきりとする。また、目の前に脳内の考え事が一目瞭然化されることで、整理が付きやすくなるし「なるほど、これとこれは同じで、これで解決できるではないか」といった、新たな発想ができるはず。

少なくとも文字化することで、自分の悩んでいたことや落ち込んでいたことが具象化され、客観的な・第三者的な目で自分を見つめなおすことができる。「一歩引いて」考えられるわけだ。すると、「何だ、こんなことだったのか」と悩んでいたことがばかばかしくなってくるかもしれない。

この手法、何も頭の切り替えや心理的な問題の解決法だけではなく、企画やアイディアのまとめでも使われる。掲載している写真は先日当方が当サイトの新機能構築案として色々考えた際にまとめた覚え書きだが、まさにこのような形でよい。

頭の中で色々考えていても、ついつい忘れてしまうもの。覚えているうちに図式も含めた文字化することで、後々まで残し、役立てるものができると共に、頭の中の考えが整理され、新しいアイディアを生み出すきっかけにもなる。

具体的な手法化されたものとしては「マインドマップ」が有名であるし、そこまで本格的なものでなくとも考えの具象化やパワーポイントによるまとめは、新しい展開のきっかけとなることだろう。


「人間は考える葦である」という言葉があるが、人間が人間であることを維持できるのは「考える」という行動を続けているから。その「考える」ことの中心となる頭こそ、人の生活ではもっとも重要なものといえる。

その頭の切り替え次第で、人はいくらでも有意義な時を過ごせるし、自分自身を変えることすらできる。まずはそうである、と信じることからすべてが始まる。そうに違いない。


(最終更新:2013/09/11)

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