ボット感染者6005人に総務省が注意喚起
2007年04月26日 08:00
【総務省】は4月25日、【経済産業省】と連携して昨年末から行っている「ボット対策プロジェクト」の活動状況をまとめた報告書を公表した(【発表リリース】)。それによるとプロジェクトスタートの昨年12月12日から今年の3月末までの三か月半で、市販のウイルス対策ソフトで検知できない新種のボットを1711件確認し、6005人に「ボットに感染している」という内容の注意勧告メールを送ったという。
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ボットとは「ロボット(Robot)」の略語で、この(ウイルス)プログラムに感染すると、作成者の命令に従い、パソコンの持ち主の意図とは関係なく情報の詐取や迷惑メールの送信などを行ってしまうという、まるで「ロボットにされたような」アクションを採ることから命名されている。
リリースによると今プロジェクトでは【ポータルサイト「サイバークリーンセンター[CCC]】を開設し、各種情報や駆除ツールの提供を行うだけでなく、「おとりPC(ハニーポット)」に対して感染活動を行ってくるボットプログラムを安全かつ的確に収集し、その情報を分析することで感染ユーザーを特定。当該のボットの駆除ツールを作成し、当該感染ユーザーに対してISPから駆除ツールの適用を呼びかける取組を実施してしている。
今回のプロジェクトでの関連団体の動き
総務省ではプロジェクトの開始から3月末までの三か月半で、調べ上げたボットプログラム数は97万4999体(3万1082種類)、このうち市販のウイルス対策ソフトで検知できないものは1711種類見つかった。このうち1259種類についてはCCC側で対応して駆除ツールを提供。この駆除ツールは5万4699回ダウンロードされたという。
また、注意喚起メールの対象となったのは6005人、送信メール総数は1万483人。この通達に従い、30.8%が駆除ツールをダウンロードしたとのこと。
ボットによる感染は「自分のパソコンが思い通りの動きをしないなんてシャクだ」というレベルのものではなく、表現が非常に雑だが「自分のパソコンが洗脳されて悪の組織の戦闘員にさせられてしまっている」といったような状況に他ならない。
ボット感染を防ぎ、このような状況から(パソコンの)身を守るためにはウイルス対策ソフトの導入はもちろん必要不可欠。だが、それ以上に怪しげなサイトには近寄らない、妙な・心当たりのないメールには手を出さないことが、ボットを防ぐ「もっとも簡単で分かりやすく、誰にでもできる」対処法といえるだろう。
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