元記事によると調査は宮城県北部の大崎保健所管内に住む40歳から79歳の約1万6700人を対象に1996年から2002年まで行われ、医療費について測定された。それによると1か月あたりの医療費は「肥満」「高血圧」「高血糖」いずれにも当てはまらない人は1万9343円だったのに対し、3つすべてに該当した場合3万8521円と約2倍となった。

辻教授は【自分の教室のサイト】でも発表しているように、がんに関するさまざまな研究の他に高齢者福祉や免疫学、そして今回発表された医療費に関する分析を行っている。今記事に関するリサーチをした際に興味深い報告書もいくつか見つけたため、別所で紹介することにしよう。

それはさておき、今回発表された「医療費2倍」の件はまだ同公式サイトには掲載されていないが、類似の研究結果は過去のデータから見つけ出すことができる。例えば【医療費分析による保健医療の効率評価に関する実証研究(PDF)】によると、似たような話として「喫煙、肥満、運動不足の3つを併せ持つ人は、まったく持たない人に比べて医療費が4割強余計にかかる」という調査報告が行われている。

仮に二つの問題をかけあわせた「肥満、高血圧、高血糖、喫煙、運動不足」すべての要素がかけ合わさった場合、どれだけ医療費が増えるのか。気になる話ではある。