リリースによるとロイヤリティ売り上げなどの計画以上の進展で売上高が連結で前回予想比4100万円増になったのをはじめ、利益率も連結で6400万円の改善。さらにそこへ有価証券売却益1億1300万円が加わり最終的に純利益は連結で2億1200万円分改善し7200万円の黒字に転換することになった。

業態そのもののスリム化と売り上げの改善は(微々たる物だが)進展している。しかし今回の黒字化は有価証券の売却益によるところが大きく、状況の改善がなされたかどうかはもう少し様子を慎重に見る必要があるような内容だ。

しかし「黒字転換達成」がよほど嬉しかったのか、秋葉系情報サイトの一つ【アキバOS】では、これを告知するバナー広告が掲載されている。リンク先は【ブロッコリーの会社案内ページ】。

「アキバOS」のトップページ。ぴよことカイ＝シュヴァイツァーが登場し、ブロッコリーの黒字転換を伝えている。こういうノリ、当方は大好きだ。他の企業も追随してほしいもの。角川なら涼宮ハルヒ、バンダイならガンダム、コーエーなら『三國志』の武将たち、などのように。もちろんそれには黒字転換や大幅増収・増益などのポジティブなニュースを生み出す財務結果が必要になるが。

バナーには同社のイメージキャラクタシリーズ「デ・ジ・キャラット」に登場する「ブラックゲマゲマ団」の首領「ぴよこ」ことピョコラ＝アナローグIII世とカイ＝シュヴァイツァーが登場し、「ブロッコリー業績予想修正!」のコピーと共に黒字転換したことをにおわせるセリフを発している。いわく「なんか黒くなってますよぴよこさま!」「詳しくはココをクリックするぴょ!」とのこと。元々「ブラックゲマゲマ団」のイメージカラーが黒であることから、黒字転換とかけて彼女らを登場させたのだろう。

これまで会社名や事業を変更する際にその内容を知ってもらうため、バナー広告を出稿して多くの人に知ってもらうという試みをする上業企業はいくつか見受けられている。しかし業績予想を上方修正したことで、専用のバナーを作り告知するという企業は(少なくとも当方の記憶の限りでは)みたことがない。しかも、自社ブランドのキャラクタを全面的に押し出して、だ。ブロッコリーにしてみれば今回の黒字転換はよほど嬉しい出来事だったに違いない。

それにしても、自社ブランドのキャラクタが存在することの意義をあらためて思い知ることができたと共に、「こういう使い方もあるのだな」と感心させられたバナーではある。

ブロッコリーには今後も、このようなノリで一般商品のアピールだけでなく、IR関係のリリースも宣伝してほしいものだ。

(最終更新:2013/09/11)