「ケーチュー」こと携帯電話中毒のチェックリスト10項目
2007年04月17日 08:00
若年層の言葉文化を中心に、社会文化学を論じ『多くの関連著書を発刊している』椙山女学園大学人間関係学部人間関係学科の加藤主税教授が、携帯電話に依存する若年層の傾向について「携帯電話中毒」を略し「ケーチュー」と名づけると共に、その「ケーチュー」症状に該当するかどうかのチェックリスト10項目をテレビで公開していた。『女子大生が解説 ケータイネットで新人間関係』という小冊子らしいが、商業誌としての発売はないらしい。この小冊子に掲載され、先日当方もそのテレビ番組で見かけた「ケーチュー判断チェックリスト」を紹介しよう。
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このリストは10項目から構成され、自分が該当するものを数えていく。
1)一人の時は必ず携帯電話を見ている
2)食事をするとき、必ず携帯電話を見ている
3)朝起きると必ず携帯電話を見る
4)家の中でも、携帯電話を持ち歩く。さらに風呂やトイレにも持って行く
5)いろいろな震動にすぐ反応する
6)圏外の場所には居たく(行きたく)ない
7)メールを送信してすぐ返事が来ないとイライラする。返事が来るまでずっと待っている
8)通話料金が月5万円を超える
9)通話料金が払えなくて携帯電話が使えなくなったことが何回もある
10)メモリーに電話番号やアドレスが200人以上保存してある
……さて。読者の皆さんはいくつ該当しただろうか。チェックリストを見直してみると、8)や9)は定額制にすればクリアできる問題なので、実質的には8項目、ということになるのだろう。
便利さからあっという間に普及し、今では老若男女誰もが持ち歩いている、日常生活では欠かせないインフラとなった携帯電話。「ケーチュー」ではその中でも特に知人とのメールのやり取りの端末としての携帯電話に夢中になる傾向、その過度の注力への警告の意味からつけられたものだろう。
この記事を書くにあたり、当方(不破)が電車通勤(東京都)をする際に、電車が発車するまでの時間に座席に座っている人が何をしているのか、電車が到着するまで並んでいる人が何をしているのかをあらためてチェックしてみた。すると10人中5人から8人までが携帯電話を操作していた(携帯電話で会話をした人も含める)ことが分かった。残りは小説や新聞などを読んだり、連れの人と雑談をしたり、単にぼーっとしていたり寝ていたりなどさまざまな行動をとっていたが、いずれも少数派。
実際に利用者に聞いたり画面をのぞき込むわけにはいかないので(笑)サイトを見ているのか、メールのやりとりをしているのかは不明。朝の出勤時よりも夕方の帰宅時の方が、携帯電話を操作している人の割合が多い。また、今回チェックしたのは東京都内なので、他地域や路線が違えば傾向も異なるかもしれない。
「携帯電話が普及する前は、こんな時はどういう風景だったかな」と思い返すと共に、冷静になってさりげなく「情景」として見渡すと、多くの人が携帯電話をちまちまと操作している様子は、少々違和感、あるいは「不思議感」とでも名づけるべき、そんな不思議な雰囲気を感じてしまった。
「ケーチュー」は意外に、静かに、多くの人に浸透しているのかもしれない。
(最終更新:2013/09/11)
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