三菱東京UFJ銀行、カブドットコム証券へのTOB正式発表・6月をめどに子会社化
2007年03月06日 08:00
【三菱東京UFJ(8306)】は3月5日、【カブドットコム証券(8703)】との間で業務・資本提携を締結することで合意したと発表した(【発表リリース、PDF】)。また資本比率を高めるために三菱東京UFJ銀行ではカブドットコム証券に対して公開買付(TOB)を実施する。なおカブドットコム証券側では今TOBに賛同している。
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リリースによると両社は先に【三菱東京UFJ銀行、カブドットコムへの出資比率引き上げで個人向け証券業務拡大・NHK報じる】でも報じたように、両社の強みを最大限生かしグループのリテール(対個人)分野におけるオンライン証券業務の抜本的強化と、総合ネット金融サービスの充実を図るべく、今回の提携を行うことになる。
現在三菱UFJフィナンシャル・グループは関連会社ともあわせ30.85%のカブドットコム証券の株式を所有している。これを今回のTOBで94000株を上限に買い付け、議決権を40%に引き上げる。そして6月のカブドットコム証券の株主総会での承認を経て、同社を三菱UFJフィナンシャル・グループの連結子会社化する方針。
なお今TOBにおいては買付は3月20日から4月18日の間行われる。買い付け価格は24万円と設定。3月5日終値の19万2000円に対し25%のプレミアがつくことになる。これを受けてすでに夜間取引では同社株の買いが殺到している。
団塊世代の大量退職とそれに伴う退職金の市場への流入という状況を受けて、各金融機関はリテール部門の強化を図っている。今件のように元々結びつきの強い金融機関と証券会社が、関係を一層強固なものとして相互作用を図る動きは、至極当然のものといえる。今後証券業界の再編成の動きもあわせ、似たような提携話が相次ぐこととなるだろう。
(最終更新:2013/08/22)
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