日本のシニアはちょっとシャイでケータイ苦手!? 内閣府意識調査結果

2007年03月31日 10:00

携帯やパソコンを使う老人イメージ【内閣府】は3月30日、【第6回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果について】を発表した。それによると、日本のシニア層は他国のシニアと比べ、パソコンや携帯電話などの情報機器を使わない人が他国のそれより20%ほど高い64.7%に達しており、デジタル分野での交流に疎いことが分かった。孤高の人を演じているのか、単に人付き合いが苦手なのかはともかく、日本のシニア層が少々寂しい状況にあるのが分かる。

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今調査ではシニア層(60歳以上と定義、2005年11月から2007年2月、1000人ずつを対象に、日本、アメリカ、韓国、ドイツ、フランスで実施)についての調査として、さまざまな点からの調査結果が報告されているが、中でも注目されるのは(報告中では表59に該当)「情報機器の利用状況」。

ファックスやコンピュータ、インターネット、携帯電話などの情報機器を使わない人の割合は日本が64.7%、ドイツが55.0%、フランスが48.7%、韓国が45.2%、アメリカが43.6%。ただ、日本に限っても5年前の前回調査結果78.9%と比べると状況が改善されているのが分かる。

コンピュータの電子メールで家族や友人などと連絡を取る人は、日本では8.3%に過ぎないが、アメリカでは32.4%と格段に多い。また、インターネットで情報を集めたりネットショッピングをする人も、日本では7.5%だがアメリカでは19.3%と、シニア層におけるネット利用率はアメリカが格段に進んでいることがうかがえる。

一方、携帯電話やPHSで家族や友人と連絡をとる人は、日本が28.0%と今回調査した5か国中では下から2番目の数字を示している。アメリカでは47.2%、韓国では52.7%、ドイツでは16.9%、フランスでは45.4%。シニア層ではパソコンのコミュニケーション普及率はアメリカの方が高いが、携帯では韓国の方が上。

携帯電話やPHSで情報を集めたりショッピングをする人はいずれの調査対象国でも数が少なく、日本で1.0%、アメリカで4.8%、韓国で2.7%、ドイツで2.0%、フランスで3.2%。トップのアメリカですら5%に満たない。

今後携帯電話の機能拡充と共に、携帯電話でしかネットへのアクセスを知らない、あるいはメインの人が壮年世代となりシニア層として位置づけられるようになると、シニア層における携帯電話での連絡や情報収集での割合も増えてくるのだろう。

また、携帯電話やインターネットアクセス環境側においても、シニア層が分かりやすく使いやすいような端末仕様、ソフト仕様がもとめられていくに違いない。

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