口コミパワー活用サービス三種三様
2007年03月29日 19:35
先日[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]で、口コミマーケティングの実例がいくつか報じられていた。マーケティング用語では「バイラルマーケティング」とも言われる「口コミパワーを用いたマーケティング」がどのようなサービスに活用されているのか、具体的なサービスの紹介と共に説明されていたものだ。「なるほど、こんなものもあるのね」とちょっぴり賢くなった気分になれたので、ここでざっとまとめてみる。
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●口コミ情報で商品を揃える化粧品店「コスメストア」
口コミサイト「アットコスメ」。
ここの情報を元にリアル店の
コスメストアの品揃えが決まる。
最初に紹介されたのは、口コミサイトの情報を元に商品の品揃えを決定している東京・新宿にある化粧品店、【コスメストア】。この店は化粧品口コミサイト【@cosme(アットコスメ)】がプロデュースしたもの。サイトでの人気商品を「ブランドに関係なく」そろえることで、お客のニーズに応えようとしているという。
ちなみにアットコスメの口コミ数は毎日三千件、累計460万件強に及ぶ。さまざまなデータランキングも用意されていて、お客はサイトで人気の高いものをチェックして、店で実物を見て選ぶなのだという。
●ローカル情報もお任せ・オンラインマップで口コミ情報を共有するサイト「ペタマップ」
試しに当方が住んでいる
東京練馬区でお花見スポットを
探してみた。
続いて紹介されたのは、地図上で情報を共有するサイトサービス、【ペタマップ(Peta Map)】。地域のちょっとした口コミ情報をマッピングする形で入力し、情報を利用者みんなで共有するサービス。一般のガイドにはない、本当にささいな地元の情報やユーザー志向の話が見つかり、興味深い。番組では取材を受けた人の自宅近所にある、歩道に描かれた相撲のようすを描いた道路のもようが「おもしろスポット」として紹介されていた。
●新商品をゲットし感想をブログで書いて口コミる「モラタメ」
「モラタメ」サイト。
もらえる、あるいは試せる商品が
もりだくさん。
最後に紹介されたのは、食品などの新商品をサンプルとして送ってもらい、それを実際に確かめて感想をブログに書くという【モラタメ】。「もらって試す」の略だろう。
これは、色々な新商品を出して「多くの人に試供品を試してもらい、感想を語ってほしい」という企業側のニーズと、「サンプルをゲットして口コミりたい」という人のニーズをマッチさせた、マッチングシステムのようなもの。
ユーザーは「モラタメ」サイトに掲載されている商品を無料でもらったり、送料のみで試したりできる機会に応募する。「もらう」場合はクイズやアンケートに答え、正解者の中から抽選で商品がゲットできる。「ためせる」の場合は先着順で送料をクレジットカードで支払い、試す商品を手に入れる。
商品が手元に着たら、それを実際に確かめ、感想を「モラタメ」の該当商品のページにコメントとして書いたり、自分のブログに書き込み、そこから該当商品ページにトラックバックを打つ。これらコメントやトラックバックにおいて、先着順にeBANK銀行で換金できるポイントが獲得できる仕組みだ。
特に「もらう」の方は懸賞と口コミをミックスしたようなスタイルになっており、興味深い。
これら口コミサービスは、ネット上のものにおいてはCGM(Consumer Generated Media、利用者が内容を創って行くメディアのこと)の要素を多分に含み、適切に管理側が運営することにより、利用者と管理側が相互に得をする、まさにWin-Winな関係を構築できるコンテンツとなる。
一方で仕組みに工夫が足りなかったりしっかりとした管理をしないと、口コミの本来の目的を第三者の人に好意的に受け止めてもらえず、かえって逆効果になることもある。俗に言う「炎上」「衆愚化」の可能性もあるだろう。
工夫とアイディア次第でさまざまな情報やメリットを得られ、与えられる口コミ活用サービス。今後も多種多彩なものが登場するに違いない。
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(最終更新:2013/08/22)
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