今年の新入社員は「デイトレーダー型」・生産性本部発表

2007年03月27日 19:30

【財団法人社会経済生産性本部】は3月26日、今春入社する新入社員に対しそのタイプを「デイトレーダー型」と名づけた(【発表リリース】)。細かい損得勘定で会社(銘柄)を物色し、安定株主になりにくいようすを表しているという。

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この「新入社員のタイプ命名」は2003年以降は生産性本部が毎年命名しているもので、新卒入所者の特徴を検討し、その上で名づけている。

今回の「デイトレーダー型」は、リリースによれば

「景気の回復で大量の採用。ただし就職氷河期前とは異なり、細かい損得勘定で銘柄(会社)の物色を継続。安定株主になりにくい。売り手市場なだけに早期の転職が予想される。ネットを駆使した横のつながりで情報交換が活発。しかし情報に踊らされない慎重さも必要」


との解釈から名づけられたとのこと。愛社精神が薄く、ドライな損得勘定と情報への鋭いアンテナで瞬時に転職をも判断してしまう、というところだろうか。一部報道では他の候補として「薄型テレビ型」「偽装請負型」などがあったという。

またリリースでは「転職や情報交換もいいが、一人前の働き手になるにはそれなりの時間がかかる。自分探しも大事だが、まずは目の前の仕事にじっくり取り組むことを期待したい」と述べている。去年は「ブログ型」と評されたようだが、ブログだのデイトレだの、新入社員もとんだ表現をされたもの、なのかもしれない。

ただ、デイトレで必要不可欠な「損益ラインを明確化し、損切りラインに達したらさっさと損切りをしないと大失敗をしてしまう」というイメージは、昨今の就職事情をうまく表しているともいえよう。もちろん逆の解釈をすれば「情報に踊らされて売買を繰り替えしていると、そのようなデイトレーダーのように人生において損をしちゃうから会社に留まった方がいいよ」といういましめとも受け取れる。また、デイトレでなければじっと我慢をして持ち続ける(会社にい続ける)こともありなのだろう。

なお、リリースではデイトレーダーについて「一日に何回もの株取引を行い、細かく利益を確保しようとする売買手法のことをデイトレードといい、デイトレードをする人のことをデイトレーダーと言う。場合により巨額の利益を得られるなど、即時性・ゲーム性・依存性が非常に高い」と説明されている。世間一般にはデイトレやデイトレーダーがどのように受け止められているか、その実情がうかがえる表現ともいえよう。

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