あのダウ・ジョーンズが若者個人投資家向け金融情報サイトを開設へ
2007年03月11日 19:30
【メディア・パブ】が報じたところによると【ウォールストリートジャーナル】は、アメリカの有力経済紙「ウォールストリート・ジャーナル」を発行しダウ平均といわれる「ダウ・ジョーンズ工業平均株価」の制度を管理運営している【ダウ・ジョーンズ(Dow Jones)】が【Interactive Media(IAC)】と共同で若者の個人投資家向け金融情報サイトを開設しようとしていると伝えている。新設予定のサイトにはウォールストリートジャーナルの金融関係の編集をしていたDavid Kansas氏が就任し、30人程度のスタッフのもとに立ち上げる予定だという。
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元記事によると関係者は「いつでも今件について正式に発表することができる。数週間のうちには具体的な話ができるだろう」としている。また、David Kansas氏はTheStreet.comの編集主任であることも述べている。さらにIACのトップであるPEDAL PUSHER氏らは今件について今のところコメントを差し控えている。
……とここまでかウォールストリートジャーナルの観測記事。IACは現地時間の3月9日、今件について正式な発表を行った(【発表リリース(Dow Jones and IAC Partner to Build Personal Finance Brand)】)。それによると今回発表された金融情報サイトには、【Ask.com】と【LendingTree】も加わると述べている。
ダウ・ジョーンズのCEOであるRich Zannino氏はリリースにおいて「今回開設されるサイトは、IACのマーケティング部門や報道部門、技術部門の実力と、ダウ・ジョーンズのブランド力や信頼性とをたくみに融合させて相乗効果をもたらします。このサイトでは投資家たちが自分たちのファイナンス技術を習得し思う存分活用できる場所を提供するのです。そのために編集の専門技術も活きて来る(“This venture combines the power of IAC marketing, distribution and technology with the credibility and relevance of Dow Jones’ brands, content and editorial expertise to create a place where consumers can learn, interact and make the most of their financial resources,” said Rich Zannino, CEO of Dow Jones.)」と述べている。
すでに【ヤフーアメリカ、個人向け総合ファイナンスサイト「Yahoo Personal Finance」をオープン】や【米グーグルが金融情報サイト「Google Finance」を開設】でもお伝えしたように、海外では大手ポータルサイトが個人向け金融情報サイトに相当注力しているし、大きな市場であることを認識している。今回、ダウ・ジョーンズ自らがウォールストーリートジャーナルと共同するような形で若年層の個人投資家向けのサイトを作るのも十分に理解できよう。
一方日本では(ゲームでない)「セカンドライフ」の言葉に象徴されるように、2007年問題などで注目されている「定年退職後に悠々自適な年金生活を送ろうとしている高年齢層」をターゲットにした金融関連情報も含む総合サイト開設の動きが相次いでいる。若者向けの金融サイトの動きは今ひとつ鈍いようだ。少子化も叫ばれている今、仕方ないのかもしれないが、もう少しアメリカのような動きがあっても良いような気もする。
(最終更新:2013/08/22)
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