発売対象となる商品は次の通り。

また[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]などが報じたところによれば不二家の櫻井康文社長は3月1日の記者会見の中で、チョコレートなどの菓子類は3月1日から製造を再開、ケーキなどの洋菓子も23日から順次販売を再開すると発表したという(今件について不二家から文面での正式な発表はまだ無い)。

報道によると不二家では【山崎製パン(2212)】からの技術的支援を受けて衛生管理改善に努めた結果、菓子類は本日1日から製造を再開し今月中に小売店に出荷、洋菓子も23日から販売を再開することを決定したという。実際の販売開始には在庫の確保が必要になるため、月末にずれこむ可能性も示唆した。

櫻井社長は記者会見の中で「新しいシステムのもと、自信を持って商品を提供できる体制が整った。1日を不二家が生まれ変わったと宣言できる日にしたいと考えている」とコメントしたとのこと。

ただし、生産と販売を再開し、フランチャイズ店での商品展開が始まったとしても、コンビニやスーパーなど一般小売店での販売については販売店側が商品を入荷するかどうかの判断が必要になる。大手コンビニやスーパーでは当面の間、客の反応を見ながら入荷を決めたいとしている。中には【イオン(8267)】のように不二家に対して「工場のどこを改善したのか説明を受けたい。その上で取り扱いを検討する」と積極的に不二家側に対応するところもある。

不二家のフランチャイズ店では【公式サイトに掲載されているポスター】が貼られ、改善進捗状況が報告されていたが、ここ数日の間わずかにシャッターが開けられ何らかの行き来をしている様子がうかがえた。「まもなく再開するのかな」という雰囲気はあったが、このたび正式に販売再開にこぎつけたことになる。

生産体制の回復と商品の確保にはしばらく時間はかかるだろうし、確立した新たな衛生管理体制を維持するには並々ならぬ努力が必要となる。そして失った消費者の信頼を再び得るには時間と努力の双方が必要不可欠。さらにそれらのハードルをクリアしなければ不二家そのものが抱えている経営危機を脱することも難しい。

果たしてそれらの困難を乗り越え、再び「お菓子の不二家」としての地位を取り戻すことができるのか。現経営陣に課せられた責任は重いといえよう。

(最終更新:2013/09/02)