「検索対象:特定キーワード」「検索先:ブログ」という条件の元に検索をする「ブログ検索」だが、今回加わった各種機能のうちメインの2つをそれぞれ特徴と共に見ていくと次のようになる。

●「評判情報検索」
ブログの記事から評判や評価に関する言葉をヤフー独自のアルゴリズムで解析し「好意的」「否定的」などに分類し、円グラフなどと共に記事を表示する機能。【ネット上での噂やニュースで企業をリサーチできる「ファイナンスチャンネル」、freshEYEでスタート】と考え方はほぼ同じで、ある語彙がブログ中でどれだけの好意度で書かれているかが分かる。
　また、ブログ数から偏差値的な数字を導き0から100で評判を表した評判指数の算出や、ブログ上で検索される際に連想キーワードとして一緒に検索されるもの(例えば「不二家」なら「不二家 ルック」「不二家 ペコちゃん」)も表示されるようになった。連想キーワードを見て「あ、なるほど」と思いつくこともあるだろうし、検索する人がどんなものをその特定キーワードから探したいのか、その傾向をつかむことができる。

評判情報検索で「不二家」を検索。商品や提携先の山崎パンなどと共に書き込みしている人が多い。

●「まとめ検索」
類似文書を独自技術で、検索結果の上位100位までについて共通性が高いと思われる記事ごとにまとめて表示するというもの。連想キーワードも表示されるので、そのキーワードで絞り込んでさらに精度を高めることも可能だ。例えば「不二家」で検索すると「安全宣言」「ファミリーマート」と出てくる。「安全宣言はともかくファミリーマートはどうして?」と不思議に思ってチェックしてみると、ファミリーマートが独自に3月上旬にも不二家の菓子向上に独自検査を行うことがわかる。

まとめ検索で「不二家」を検索。安全宣言との組み合わせが一番多い。

その他にも

などを実装した。

ヤフーでは今回の各種機能追加について、即時性の高いブログ検索においてすら、ブログそのものの数が増殖を続けて「探したい情報が見つけにくい」状況になりつつあるため、さまざまな視点から検索のサポートができるように開発、実装したと説明している。

検索エンジンとしてさまざまなデータを取得してしまうことにより、どのように加工するプログラムを作るかを考えてしまえば、視点・アイディアの数だけ便利な機能を付随させることができる。キーワード周囲の言葉面をチェックして好評か不評かを判断することは比較的容易だが、精度を上げるには試行錯誤が必要となる。実際今回実装された新機能を色々いじってみたが、まだ精度に甘い部分が多く、最強に使えるツール、とまでほめられるようなものでは無かった。

ただ、考え方は非常に面白く、先々が気になる、待ち望みたいのも事実。色々な視点でデータを眺め、分析できることは極めて面白い。むしろ「対ブログ専用検索」としてだけではなく、一般のサイト向けにも作ってほしいものだ。

(最終更新:2013/08/22)