「野菜廃棄、もったいない」「じゃあどうする!?」に585件の応募・問題多く現実厳しい

2007年03月06日 19:30

葉もの野菜イメージ先に【農林水産省が野菜廃棄で「もったいない」対策委員会開催・対策アイディアをネットなどで募集開始】でも報じた、野菜の大量余剰による廃棄問題で【農林水産省】が解決案を一般募集していた件で、同省は3月6日、応募があわせて585件あったことを発表した(発表ページ)。この意見を元に3月5日には第二回検討委員会で内容が討議されたが、特にコストや鮮度の問題から実現度の高いものはほとんどなく、さらなる検討が必要と結論付けられた。

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応募の585件についてはそのすべてがPDFファイルで掲載されているが、8MBにも及ぶぼう大なもの。注意書きにもあるが、中にはイラスト付で送ってきたものもあるという(またあまりにもの長文や個人情報なども削除している)。別紙には【概要(PDF)】が「産地廃棄の是非について」「産地廃棄に補助金を交付していることについて」「産地廃棄と食育について」「産地廃棄の必要性の広報について」「消費者に対して」「マスコミの報道姿勢について」の6つのポイントからまとめられているが、応募者が生産者、生産者以外(消費者)でその立場から考え方に違いがあるのが分かる。

消費者サイドからは「もったいない」などの感情論的な意見が多く、ドライフード化や低温保存、燃料や飼料化、無料配布など意見が寄せられたが、現状では予算や手間の関係から現実味が薄いものばかり。一方で生産者サイドからは(もったいないのは分かるが)コストなどの点から現在の「産地廃棄」が最良であり、もし何か他に良い手があるのなら教えて欲しいというニュアンスの意見が多かった。つまり両サイドとも相手方の状況を十分に把握していないこと、意思疎通が不足していることがうかがえる。

特に概要資料後半部分で、マスコミが野菜の廃棄ばかりを衝撃的な形で報じ、肝心なこと(農政の実情や)を伝えておらず、消費者・生産者、特に消費者側の情報不足に問題があることが意見として多数述べられている。これらを読み解く限り、野菜を廃棄しなければならいような時には野菜の消費をうながすような、ポジティブな情報伝達やアピールをすること、つまり「積極的で有益な情報流通」こそが一番の解決策ではないかという意見が多数寄せられたのが分かる。

必要な時に必要な場所・人へ必要な情報を提供することができれば、その情報は千金にも値する価値を持つ。今回の一般公募の意見からは、「低温やドライフード化による長期保存、援助や飼料・燃料化、無料配布などのありていの方法論も必要になるかもしれないし、考えねばならない。しかしまずは関連官庁も生産者も、積極的で有意義な情報配信を行って事態の打開を図るべきだし、その仕組みを作るためにこそ国の支援や事業の注力をする必要がある」といった考えが頭に浮かぶのだが、どうだろうか。


……まぁアレだ。「株式投資情報を中心に」云々とうたっている当サイトとしては、だ。現在定期的に農水省から発表されている主要野菜の平均価格とその動向について、株価動向のように、APIなり専用タグなりで自由にサイトやブログへ出力できるようなシステム(ブログパーツでも)を提供するのはどうだろうかと考えるわけだ。

野菜の価格変動を他サイトにもすぐに抽出できるような情報公開をする。その上で、この数字・データを有効に使った情報サイトのコンテストを定期的に行って啓蒙活動をうながす、とかね。表示方法を工夫できるようにすれば野菜価格の平均情報配信は、レシピ系・料理系サイトには喜ばれるだろうし、パラメータをひっぱれるようにてきればプログラム組める人は色々作れるでしょう(例えば白菜の価格がいくら以下とか、余剰指数がこれ以上になったら、白菜の料理レシピ表示比率を高めるとか、デジタル料理アドバイザーの白菜利用率を高めるとか)。

と、ひとりごちてみる。

■関連記事:
【農水省がキャベツや白菜「もったいない」・委員会開催で対策検討】

(最終更新:2013/08/22)

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