インターネット総合研究所(4741)、監理ポスト行き・財務諸表に監査法人意見表明せず

2007年03月31日 10:00

株式イメージ【インターネット総合研究所(4741)】は3月30日、【2006年12月中間期の半期財務諸表を発表した(PDF)】が、この諸表について監査法人のトーマツが「意見を表明しなかった」ことから、東京証券取引所では同日、同社銘柄を監理ポスト(上場廃止基準に該当するかを判断するポスト)に割りあてると発表した(【発表ページ】)。

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インターネット総合研究所の子会社IXIでは不正取引の疑いがあり、119億円の負債を抱えて1月21日に民事再生法の適用を申請。2月22日には上場が廃止されている。これに伴い、【SBIホールディングス(8473)】がインターネット総合研究所の買収を白紙撤回するという場面もあった。なおすでにインターネット総合研究所では所有していたIXIの株式すべてをOSC企業再生に無償で譲渡しており、現在では資本関係にはない。

インターネット総合研究所側ではIXIで不正や粉飾取引が行われていた可能性が高いとしているものの、その架空循環取引を特定することや、それらの完了した取引を過去にさかのぼって修正するためのチェックが難しいことから、「疑わしきものは(今のところ確定できず分からないので)考慮せず」との考えでIXIグループの決算を「暫定的に損益ゼロ」として取り扱う方向で会計処理を進めた。

しかしこの方針は監査法人のトーマツとの間での意見調整に折り合いが付かず、結局トーマツからの意見表明(「問題なし」とのお墨付き)を得ることはできなかった。なお上場会社にとって監査法人(監査人)からの「意見を得られない」、つまり「財務諸表について責任をもてない」と表明されたことは、第三者による財務諸表への担保がないということになり、一言でまとめると「財務諸表の内容が事実と異なるかもしれないよ」という逆のお墨付きをもらってしまったことになる。今回監理ポスト行きになったのもそれが原因。【平成18年12月中間期半期報告書に係る監査意見の内容について(PDF)】【当社株式の監理ポスト割当てについて(PDF)】などにも詳細が説明されている。

なお同社の株価は、以前からIXI絡みで会計内容が懸念されており、財務諸表の発表が遅れていたことから下落の一途をたどっていたが、今回の発表が行われた3月30日には(発表そのものが後場引けてからだったものの)前日比4.5%・1250円安の2万6550円に急落している。


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